【ドメインニュース】<1周年記念!2大トピックでお届け>①ブランドTLDがもたらす機会と挑戦/②タイポスクワッティングの危険性と対策(2023年11月号)

BRANDTODAY byGMOでは、皆様に最新の情報をお届けするためにドメインニュースを配信しています。

今月で本メールマガジンを配信して丸1年となります!ご愛読いただいております皆様、誠にありがとうございます。この1年間の配信はいかがでしたでしょうか?今後も、ウェブブランド関連にまつわる最新のニュースをお届けいたしますので、引き続きよろしくお願いいたします!

■近日公開■ ICANN78に当社メンバーも参加!レポートをご報告いたします。

トピック① ブランドTLDがもたらす機会と挑戦

新gTLDの中には、企業が自社の組織名や商品・サービスなどの「ブランド」をトップレベルドメインとする「ブランドTLD」があります。今回はブランド防衛の強い盾となる「ブランドTLD」活用の利点について紹介いたします。

|新gTLDの種類紹介|こちらをご覧ください。

ブランドTLDを使用する最大の利点の一つは、ブランドの影響力の向上です。ブランドTLDを採用することで、企業はそのブランド名を直接インターネットのアドレスに反映させることができます。これにより、ブランドの可視性が高まり、消費者やクライアントに対してより強い印象を与え認知度や存在感を向上させることが可能になります。例えば、Canonの「global.canon」のようにセカンドレベルドメイン(ホスト名)と組み合わせて使用することで、そのグローバルな存在感をより明確に示すことができます。

もう一つの重要な利点は、フィッシングサイトをより効果的に防ぐことができる点です。企業は、自社やブランドのサイト運営をブランドTLDで管理することができ、かつ、各セカンドレベルドメイン(ホスト名)の申請は権利者(企業)自身の手によって厳密に審査されるため、ドメインの信頼性が維持されます。これにより、フィッシングやその他の悪意のあるオンライン活動を防ぐ強力な防壁となり、ブランドとその顧客のセキュリティを強化することが可能になります。ブランドTLDを採用することで、企業は自社のオンライン環境をより安全に保つことができるのです。

ブラントTLDの取得と利用は、企業のブランド価値を高め、ビジネスのグローバルな展開をサポートする重要な手段となるため、適切な戦略計画が必要です。次回の申請は早ければ2025年以降に行われる予定です。この機会を利用して、ウェブブランドセキュリティを向上することをお勧めいたします。

当社が所属するGMOインターネットグループは、日本国内の多くの企業のブランドTLDの申請と運用をサポートしています。これまでのノウハウと経験を活かして、お客様のブランドTLDの申請をスムーズに行うだけでなく、最適な運用を支援することで、ブランド価値をさらに向上させるお手伝いをさせていただきます。今から、ブラントTLDの可能性を最大限に活用し、ビジネスの成功を実現しましょう。

|ご紹介|ドメインネーム関連サービス

トピック② タイポスクワッティングの危険性と対策☝

企業名やブランド名と類似したドメインを登録し、ユーザーの入力ミスを利用して詐欺サイトなどへ誘導する「タイポスクワッティング」が増加する中、世界最大の資産運用会社であるブラックロック社は、サイバー脅威を積極的に対処しています。

今年、2023年10月10日、ブラックロック社は自社の名前を悪用された、仮想通貨関連サイトを含む「Blackrock」「Aladdin」など、44の模倣ドメインの所有者を提訴しました。このような模倣ドメインは、GoogleやFacebookなどのペイパークリック広告などを利用し、訪問者を誘導する目的で登録され、詐欺やマルウェアの拡散にも悪用されています。今年初めには、Google Adsを使用して宣伝された偽のウェブサイトで400万ドル(約6億円)以上の被害も報告され、ブラックロック社の公式プラットフォームと瓜二つの詐欺サイトでは、顧客に個人情報を入力させたり、偽の投資情報に基づいて顧客に投資させるなどの被害に関する事例も寄せられています。

ブラックロック社が行った調査によれば、インターネット上で最も人気のある500のサイトのうち95%以上のドメインには「タイポスクワッティング」された無関係のドメインが数多く存在すると示しました。同社は、Whoisデータベースから公開されているドメイン登録データを調査し、自社の権利侵害に対して更なる差し止めを目指しています。

法的手続きは問題解決の手段の一つですが、企業はリスクに備え、タイポスクワッティングを含むサイバー攻撃を未然に防ぐ必要があります。当社ではAIを活用した監視ツールのサービスや外国語対応可能な専門コンサルタントが在籍し、世界中のドメインの権利侵害の調査や侵害対応、侵害品の出品ページの削除【テイクダウン】などのサポートを提供しています。ウェブブランドセキュリティの強化に向けてご相談があれば、ぜひお問い合わせください。

|参照元|
大手資産運用会社ブラックロック 仮想通貨関連など44の偽サイトの閉鎖を求めて提訴?
BlackRock Pursuing Legal Action Against Fake Domain Names​​​

■ AI活用で効率的・リーズナブルにブランド侵害のモニタリングサービス

■ブランド侵害リスクへの全方位的なサポート

統計情報

表1 TLD別ドメイン登録件数

2023年11 月1日時点:GMOブランドセキュリティ調べ

表2 新gTLD登録件数ランキング

2023年10月30日時点:GMOブランドセキュリティ調べ

表1は、gTLD/ccTLD/新gTLDの3つのTLD種別における全体のドメイン登録件数とその内訳を示しています。カッコ内の数字は前月との比較となりますが、gTLDは前月に比べわずかに減少しており、ccTLD、新gTLDは増加してTotalでは0.15%(347,679,723件)増加した結果となりました。

表2は、新gTLDの登録件数ランキングを表しております。依然として「.xyz」の件数がトップのようです。ただ、昨年は圏外だった「.cfd」(<Clothing・Fashion・Design>の頭文字をとったファッション関連のTLD)がランクインしています。当初は金融関連のTLDで超高額かつ登録条件の厳しいドメインでしたが、2021年より運営元が変更となり価格も抑えられ取得要件もなくなったことが登録件数アップの要因の1つかもしれません。

|引用|「金融業界向け」から「ファッション業界向け」に生まれ変わったドメイン「.cfd」、一般登録受付を再び開始

新規リリースのTLD情報

<期間限定受付>

タイの「.th」セカンドレベルドメインの第3ラウンドの申請受付が開始しました!
.thドメインを登録できるのは、THNICレジストリが定めたスケジュールの限定期限内のみになります。現在、第三ラウンドを以下のスケジュールで登録受付中です。

【申請期間】

※当社の受付締切は2023年11月20日となります。

【登録要件】
登録の優先順位は下記のカテゴリーの順番で決定し、複数の申請があった場合は、
1、2、3の順番で優先されます。

1.タイ商標権者
2.既存サードレベルドメインネームの権利者向け
3.タイ現地法人

申請をご希望の方は、2023年11月20日(月)までに当社受付までご依頼ください。

詳細はこちら▶【限定登録期間中】セカンドレベル「.th」の第三弾の申請受付中のご案内

<新規リリースの新gTLD 一覧>

|TLDリリース情報|優先登録・一般登録に関するお知らせ

ドメイン部メンバー紹介

ドメイン部 メンバー紹介:網野 圭亮(あみの けいすけ)

ドメインネーム事業本部の網野圭亮です。いつもメールマガジンをご愛読いただきありがとうございます。私は2019年8月に当社にジョインしましたが、それまではソフトバンクグループ株式会社でグループ全体の知的財産マネジメントおよびブランドマネジメントの業務を行なっていました。企業においての実務経験が長いので企業目線を忘れずにこれからも費用対効果が抜群の魅力的なサービスをご提供できるように尽力していきます。また、ウェビナーなどを通じて積極的な情報提供も行なっていきますので、そちらもご期待ください。


編集後記

アニメの公式サイトに新gTLDが使用されるケースが稀にありますが、2024年放送開始の「逃げ上手の若君」という作品のサイトURLが「nigewaka.run」となっていました!物語の内容としては歴史物となっており、敵から巧みに逃げることで英雄となった北条時行の生涯を描いたストーリーのようです。作者は『暗殺教室』で知られる松井優征先生とのことで、アニメが放送されたら、ぜひ観てみたいです!

【問い合わせ】form.brandsecurity.gmo/form/other/brandtodaycontact

ライター

  • トピック①:范 渝絢
  • トピック②:日下部 美央
  • 統計情報:范 渝絢
  • 新規リリースのTLD情報:日下部 美央
  • メンバー紹介:網野 圭亮
  • 編集後記:野津 絵理香
  • 発行責任者:矢島 崇成

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