【ドメインニュース】【FREENOM社】のレジストリ機能が停止!?Gmail認証基準変更(2024年1月号)

あけましておめでとうございます!🎉BRANDTODAY byGMOでは、皆様に最新の情報をお届けするためにドメインニュースを配信しています。2024年最初のドメインニュースは、FREENOM社のレジストリ機能停止のニュースと、Gmailの認証基準変更と企業の対応策もご案内いたします。2月にはトルコのセカンドレベルドメイン「.tr」の受付が開始予定です。そして、皆様の一年間のご支援に感謝しアンケートも実施します。2024年もドメインニュースをお楽しみに!

■アンケート
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トピック①:無料ドメインプロバイダ【FREENOM社】のレジストリ機能が停止?!

FREENOM社とは、「.tk」「.ml」「.gq」「.cf」 「.ga」のドメインを管理しているレジストリです。個人利用する場合にーFREENOM社を利用するメリットは、これら5つのccTLDドメインの登録が無料であることです。その反面、誰でも・簡単に・無料で登録できてしまうため、安易にドメインを取得され、第三者に悪用される事案が頻発していました。過去には、複数の企業(ブランド)が狙われたケースもありました。

(参考:.tk .ml .ga .cf .gq ドメインで運用される企業のコピーサイトが多発中。

そんななか、FREENOM社は多くの法的問題(※)を解決することができませんでした。そのためレジストリ機能が停止され、この停止により「.tk」ドメインの更新手続きが完了しているのにも関わらず、ドメインが更新されず(更新前の期限のまま)、失効されてしまう事象も発生しました。

※法的問題の一部
・メタ社からサイバースクワッティング違反および商標侵害で訴えられる。
・ICANNから12か月の間に3回違反通知*を受けていたが、いずれも是正措置をとらなかった。
*違反通知を受けた場合には、21日以内の是正が必要となる。
etc….

現在もこの機能停止は継続されているため、各国での救済措置がそれぞれ始まっています。「.ml」はレジストリ機能がFREENOM社から国に戻されることが決定され、順次移管を進めています。そのほかのドメインについても現在措置を進めているようですので、続報がありましたらご報告します。

もし管理ドメインの中にFREENOM社のドメインがあり、対応方法にお困りの場合には当社までご連絡ください。

▶引用:
Sued by Meta, Freenom Halts Domain Registrations
ICANN terminates OpenTLD, famous for its connection to .TK domains

トピック②:Gmailユーザーへメールが届かなくなる?認証基準変更のご案内!

2023年10月に、Googleから新たな「メール送信者のガイドライン」が発表されました。
ガイドラインは2024年2月以降に施行が予定されており、主に下記の設定対応が必要となります。

・Gmailアカウント宛のメール配信には、SPFまたはDKIMのメール認証が必須
※1日5,000件以上メールを送信する企業は、SPF/DKIM/DMARCのすべてのメール認証が必須

・ダイレクトメールを送信する場合は、受信者が簡単に登録解除できる仕組みが必要

これらに対応しない企業は、Gmailアカウントへメールが届かないリスクが高まります。

この変更は、Gmailのセキュリティと信頼性向上のために施行されていますが、企業にとって今後、事業活動に重要な影響を及ぼすことが考えられます。企業は自社のメール環境を確認し、適切な対応を進める必要があります。また、DMARCレポートの活用によりSPF、DKIMの設定を継続的に確認し、必要に応じて見直すことを推奨します。

本規定はメールアドレスの末尾が @gmail.com または @googlemail.com のGoogleアカウントのみを対象としていますが、今後はMicrosoftやYahoo!など、他のメールサービスも同様の対応を求めてくることも想定されます。

2024年2月までに対応をしないと、Gmailへのメール送信は難しく、事業活動に支障が出る可能性が高まります。当社はSPF、DKIM、DMARCの設定と運用等をサポートしています。新しいメール認証基準に対応し、安全かつ効果的なメール配信を継続できるよう支援していますので、ご不明点やご質問があれば、お気軽にお問い合わせください。

|お問い合わせ|https://form.brandsecurity.gmo/form/dn/consulting

▶引用:https://support.google.com/mail/answer/81126

▶関連トピック:なりすましメール排除の強力な盾となる『SPFレコード』とは?

▶用語

DKIM
DomainKeys Identified Mailの略。送信ドメイン認証技術のひとつ。IPアドレスではなく、電子署名を用いてSPFと同様に送信元を確認する仕組みです。DKIMもDKIMレコードとしてDNSサーバに予め公開鍵を公開して利用します。
DMARC
Domain-based Message Authentication,Reporting, and Conformanceの略。送信ドメイン認証技術の一つ。SPFやDKIMを利用した送信ドメイン認証の精度をレビューし、適切なチューニングを行うことでより高精度の送信ドメイン認証を可能にする仕組みです。

統計情報

表1 TLD別ドメイン登録件数

2024年12月25日時点:GMOブランドセキュリティ調べ

表1は、gTLD/ccTLD/新gTLDの3つのTLD種別における全体のドメイン登録件数と、その内訳を示しています。カッコ内の数字は前月との比較となりますが、gTLDは前月に比べ減少しつつてあり、ccTLDもわずかに減少し、新gTLDは増加してTotalでは0.16%(348,712,844件)増加した結果となりました。

表2 2015年4月から2023年12月までのドメイン登録件数の推移

表2は、2015年から2023年までのgTLD/ccTLDのドメイン登録件数合計を示しています。当初から増加傾向のあるgTLDは、2019年から2021年にかけて急激に増加していますが、2022年からは減少傾向にあります。2023年のccTLDの登録数については、昨年月から「FREENOM社」の機能停止により、「.tk」「.ml」「.ga」「.cf」「.gq」の5つのccTLDの登録件数が激減したことが全体の登録件数の減少に繋がった可能性があります。gTLDの増減は、ウェブサイト数の増加など様々な要因がありますが、今後のセカンドラウンドの新gTLD募集の影響やリリース状況によって変動が起こることも考えられます。

新規リリースのTLD情報

以下のTLDの優先登録及び一般登録が開始される予定です。興味がある方は別途ご相談ください。
※文字列によりプレミアム価格の場合もあります。

優先登録開始予定の新gTLD 一覧

<一般登録開始予定の新gTLD 一覧>

|TLDリリース情報|優先登録・一般登録に関するお知らせ

<セカンドレベル「.tr」受付開始予定(優先登録期間あり)>

トルコのセカンドレベル「.tr」の受付が2024年に開始されます。
取得をご希望の方はお問合せください。

【優先登録受付】

優先登録受付期間    2024年2月~2024年6月予定(詳細未定)
登録要件2023年8月25日以前に登録しているサードレベル「.com.tr」「.org.tr」等を
保有している個人および組織

【一般登録受付】

優先登録受付期間2024年6月~予定(詳細未定)          
登録要件特になし 先着順

|TLDリリース情報|トルコのセカンドレベルドメイン「.tr」受付開始予定(優先登録期間あり)
|ご紹介|ドメインネーム関連サービス

ドメイン部メンバー紹介

日下部 美央(くさかべ みお)

いつもドメインニュースをご愛読いただきありがとうございます。

ドメインネーム部所属の日下部と申します。現在、ドメイン関連業務や、GMOブランドサーベランスを担当し、世界中のウェブ上での権利侵害に関する業務をしています。学生時代には教育社会学を専攻し、外国人の子どもの教育権利に焦点を当ててきた経緯から、様々な外国語圏に触れた経験があります。現在は、前職でも取り組んできた業務改善に参画し、RPAや改善ツールを使って業務削減や負担軽減に取り組んでいます。趣味はクラシックギター演奏とボードゲーム、天体観測で、好きな食べ物はふぐ刺しです。

ドメインニュースは、これから多様な個性と背景を持ったメンバーが発信していきますので、今後も配信を楽しみにしていてください。


編集後記

さらば2023年、ようこそ2024年!明けましておめでとうございます!

新年最初の日は、ニューイヤー駅伝へ応援に行ってきました。初めての駅伝全コース参加かつ、至近距離での観戦にすごくワクワクしました。順位は予想外の結果でしたが、ランナー達が最後まで頑張っていた姿と日頃の練習への努力に感動しました。

しかし、当日午後に、能登地方を震源とする最大震度7の大地震が発生しました。これは、私が来日して以来、初めての大きな地震でした。台湾でもかつて震度7以上の大地震が起こり、甚大な被害をもたらしました。故郷は幸いにも災害地域でなかったものの、一週間も断水・停電してその後もインフラ復旧が遅れましたが、その時は、日本と世界中からの支援のおかげで、安定した生活に戻ることができました。本当に感謝しています。今回、被災された方々へ心からお見舞い申し上げると共に、一日も早い復興をお祈りします。

ライター

  • トピック①:野津 絵理香・Alexandre Guillemenot
  • トピック②:范 渝絢・古川 昇吾
  • 統計情報:范 渝絢
  • 新規リリースのTLD情報:日下部 美央
  • メンバー紹介:日下部 美央
  • 編集後記:范 渝絢
  • 発行責任者:矢島 崇成

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