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便利さと同時にECサイトは著作権侵害や模倣品の存在にも注意が必要です。TVドラマ化された小説『それってパクリじゃないですか? 〜新米知的財産部員のお仕事〜』の題材にもなった、知的財産権に今年はスポットライトが当てられる予感がします。
Adachi’sEye 【急成長するSHEINとは (1/3)】
今月から、市場拡張の続くECサイトビジネスの秘密を、知財のプロ目線で探る新シリーズ「Adachi’sEye」を、当社ブランド侵害対策に長年携わってきた安達より全3回に分けてお届けします。「SHEIN」というECサイト(アプリ)をご存知でしょうか?模倣品対策の従事者は目を光らせて監視しているサイトなのですが・・・。
2022年の年末、我が子の音楽教室の発表会に着る衣装をどうするかを悩んでいたところ、衣装が格安で購入出来るサイトとしてSHEINの名前が挙がり、小学生のお子さんを持つ親御さんの世代でもSHEINのオンラインショッピングが浸透している事実に驚かされました。実は、私がSHEINで著作権侵害による出品削除申請が成功した時期と丁度重なっていたので印象深く記憶に残っており、仕事柄、SHEINもタオバオも知的財産権侵害が蔓延する注意が必要なサイトという認識を持っています。SHEINはオリジナル商品や韓国系ファッションを扱うサブブランドなどを展開しており、衣類だけでなく、小物や生活雑貨、文房具なども幅広く扱っています。今や日本でのSHEINの知名度は日常生活に根付き始めており、原宿にもショウルームを設け、私が利用する表参道の駅でも大々的に広告を打つなど、その豊富な商品ラインナップとトレンドを押さえたスタイルは、Z世代を中心に若い女性の必須アイテムとなりつつあります。しかしながら、SHEINもタオバオも一部で模倣品流通が懸念され、製造過程における共通する仕入先や工場等で繋がっているケースを多くの人に知られていません。超低価格路線を売りに類を見ない成長を遂げる一方で、品質の問題や知的財産権の侵害が指摘されてます。そんなSHEINにスポットを当て、全3回のシリーズでひも解いてみようと思います。次回は急躍進を遂げるSHEINの成長の背景に焦点を当てていきます。
5月開催済セミナー|ドメイン/ブランドTLD|
上記、Adachi’sEyeの筆者である安達が登壇したセミナーが5月に開催されました!見逃してしまった方・もう一度視聴を希望される方にはメルマガ購読者限定で動画をお送りしますので、ご興味のある方もお気軽にお問い合わせください!
『 インターネット上のブランド侵害対策 ~AIを活用した監視システムのメリット・デメリット~ 』
講師:安達 孝裕
インターネット上のブランド侵害対策として注目を集めている、ブランド侵害監視の「AI」分析のメリット・デメリットを分かりやすくご紹介します。
【お問い合わせ】seminar-admin@brightsconsulting.com
|関連サービス|GMOブランドサーベランス
トピック|今話題の”chatGPT”のなりますしアプリが登場?!
最近よく耳にするchatGPTですが、公開からわずか3か月足らずの2023年1月時点で、登録者数が1億人を記録したようです。
この『chatGPT』とはどのようなものなのか、chatGPT自身に質問してみました。
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※chatGPTとは?(実際に、chatGPTから得た回答を抜粋しました:)
OpenAIによって開発された自然言語処理モデルの一つです。
ユーザーからの入力に基づいて文脈を理解し、適切な応答を生成することができます。質問への回答や情報の提供、一般的な会話のサポートなど、さまざまなタスクに利用されることがあります。
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chatGPTでは、純粋な質疑応答(会話)のほかにも、プロンプト(質問の仕方)によって「情報検索」「翻訳」「プログラミング作成」「小説作成」もできますし、他のツールとの組み合わせで「絵を描く」こともできるなど、多様な用途が期待されています。
そんな話題騒然のchatGPTですが、セキュリティ研究者のアレックス・クレバー氏によると、既に詐欺アプリが大量に見つかっているようです。ユーザーの誤解を招く名前やロゴを模倣しているうえに高額な料金設定がされているため、利用料を搾取する悪質な詐欺アプリとなっています。またアプリだけではなく偽サイトも増えてきており、民間企業の調査で対話型人工知能(AI)「Chat(チャット)GPT」との関連を装った偽サイトが少なくとも約530件あること、偽サイトには合計で数万件のアクセスがあったことが明らかになっており、AIブームへの便乗を狙う悪意ある攻撃者の手口が浮かび上がります。
Chat GPTを装うサイトからはマルウェアの配布が行われているとの報告もあり、これによりユーザーは悪意あるファイルのダウンロードや機密情報の開示を促す攻撃キャンペーンの被害に遭う可能性もあります。
急速に進む技術革新は世の中に大きな影響を与えていきますが、それに伴い新たな詐欺やなりすましといった行為の出現が想定されます。企業は技術促進を図ると同時に、そのような行為による被害からエンドユーザーを守るための対策も重要になってきます。弊社では、ドメイン・模倣品だけではなくアプリの削除対応(エンフォースメント)対応もしておりますので、何か気になることがございましたらお気軽にお問い合わせください。
(参考)
・PRTIMES|チェック・ポイント・リサーチ、ChatGPTとの関連を装ったウェブサイトの急増を確認
・日本経済新聞|チャットGPT 偽サイト530件
・iPhone Mania|Mac App StoreでChatGPTの詐欺アプリが大量に発見される
統計情報
表は、ccTLD/gTLD/新gTLDの3つのTLD種別における、5月時点の全体のドメイン登録件数とその内訳を示しています。カッコ内の数字が前月との比較となりますが、5月はccTLD、新gTLDの登録件数がわずかに増加したのに対し、gTLDの登録件数は減少となりました。結果として、全体では0.06%(220,460件)の減少となっています。
表 TLD別ドメイン登録件数
2023年5月25日時点:GMOブランドセキュリティ調べ
※ 委任済みのTLD基準
新規リリースのTLD情報
以下のTLDが一般登録開始・新規リリースされる予定です。詳細が未定のものは随時情報をアップデートしてまいります。興味がある方は別途ご相談ください。
※文字列によりプレミアム価格の場合もあります。
<優先登録期間中の新gTLD>
「.case」
優先登録期間 :2023年6月5日~2023年7月5日
登録要件:ドメインと一致する商標(TMCH)
一般登録開始日:2023年8月4日
登録要件:なし
<一般登録開始の新gTLD>
「.watches」
一般登録開始日:2023年6月7日
登録要件:なし
<一般登録開始(予定)の新gTLD>
「.box」
優先登録期間 :2023年8月9日~2023年9月12日
一般登録開始日:未定
新サービス<6月リリース予定>
簡易かつ安価な不正ドメイン対策サービス「GMOドメインブロック」に<ご当地ドメイン>パッケージが登場予定!
「.tokyo」「.osaka」をはじめとする全7種類の新gTLDが対象
∟ サービスページ:https://brandsecurity.gmo/gmodomainblock
ドメイン部 メンバー紹介
矢島 崇成(やじま たかなり)
2005年4月に入社しました。入社以来ドメインと商標の業務を担当していて、2012年6月に沖縄赴任するまで両方の業務を担当していました。当初の仕事は9割方ドメインで、取得や更新、移管だけでなく、仲裁案件も多く担当しました。久しぶりにドメイン業務の現場に戻り、今までの商標の知識と経験を活用することでより手厚いドメインのサービスを提供していけたら良いと思っています。
休日は、犬の散歩と家と庭の掃除、洗車、通院、日常の買い物などを順番にこなしています。最近は家具の修繕も始めました。
編集後記
急ピッチで再開発が進む渋谷ですが、今年、2023年はその渋谷のアイコンでと言える忠犬ハチ公の生誕100周年を迎えます。イギリスのスナク首相も訪れた渋谷横町には、かつてハチ公ラーメンが存在しましたが、この特別な節目を祝して秋田県大館市では驚きの企画が始まりました。ふるさと納税返礼品として、限定の秋田犬NFT(デジタルアート)と、ハチ公をイメージしたオリジナルラベルの日本酒セットを提供するのです。この話題性溢れるアイテムには、酒を飲めない私でも興味津々です。そういえば、ハチ公の好物は焼き鳥だとか。この特別な年に、ハチ公に敬意を表す食とともに渋谷の歴史と文化に思いを馳せてみるのも良いかもしれません。
ライター
- Adachi’s Eye:安達 孝裕
- トピック:野津 絵理香
- 統計情報:土田 真也
- 新規リリースのTLD情報:日下部 美央
- 新サービス:野津 絵理香
- メンバー紹介:矢島 崇成
- 編集後記:日下部 美央
- 発行責任者:網野 圭亮
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