BRANDTODAY byGMOでは、皆様に最新の情報をお届けするためにドメインニュースを配信しています。
今月号もボリュームたっぷり豪華2本立てでお届けします。1つ目は、前回に続き「Adachi’s Eye」シリーズでSHEINが急躍進成長できた背景を紹介いたします。SNS発信で巨大利益をもたらす仕組みの裏では何が支えとなっているのかを解明していきます。
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『 <保存版>究極のブランディングツール!
大手企業によるブランドTLDの活用事例の徹底解剖(講師:網野 圭亮) 』
「.toyota」や「.sharp」のようにブランド名をトップレベルドメインとした、いわゆる“ブランドTLD”は国内外の大手企業によって数多く登録されています。ブランドTLDは保有企業が独占して使えるため、企業にとっては究極のブランディングツールとしても活用することができます。
第2回目の募集が2025年に迫る中で、大手企業の使用事例を徹底的に分析することで、現在のトレンドや今後どのようなトレンドになるかを予想してみたいと思いますので是非ともご参加ください。
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Adachi’sEye🔍【第2回:急成長するSHEINとは(2/3)】
6月号に続き、今月号ではSHEINが急成長を遂げている背景に着目していきます。
SHEINは、中国発の海外向けDtoC(※)の超低価格路線を売りにするグローバルアパレルブランドです。日本への進出は2020年12月に果たし、直近では2021年に本社をシンガポールへ移管、現在、150か国にサイトが展開されています。投資家向けのプレゼン資料によると、2022年の世界売上高は前年比52.8%増となる227億ドル(約3兆600億円)で、SHEINがライバルとするZARAやH&Mの売上を既に超える成長を見せています。
◆SHEINの特徴としては主に以下が挙げられます。
・超低価格
・新作アップロードの早さ
・商品の豊富さ
・マーケティング
SHEINは実店舗を一切持たず、広告はInstagram、TwitterなどのSNSやインフルエンサーを通じたライブ配信に頼っている点が、デジタルネイティブのZ世代をターゲットとしている由縁です。1日に3,000点以上の新作を発信できる生産体制が広東省広州市に構築されており、新作の企画・開発からわずか2週間という猛烈なスピードで出荷しています。更に、消費者の行動をAIを活用してリアルタイムで分析し即座に商品開発へ落とし込み、消費者を飽きさせない仕組みも備えています。これがSHEINが急成長を遂げている正体です。しかしながら、急躍進の一方で、SHEINには品質の安全面や模倣品流通の指摘があり、未解決の課題が残されています。次回はこれらの課題に焦点を当てていきます。
※DtoC:「Direct to Consumer」の略であり、メーカーが自社で企画・製造した商品を卸売業者や店舗などの中間業者を通さず、直接消費者に届けるという新しい形のビジネスモデル
|参照|
・Frontier Eyes Online|ZARA越えも視野、中国発ファストファッション「SHEIN」とは
・36KrJapan|中国発ファストファッション「SHEIN」、22年の売上高は約3兆円 米IPO計画も加速か
📣トピック|なりすましメール排除の強力な盾となる『SPFレコード』とは?
皆様の元にも、一度は大手銀行や配達業者からのなりすましメールが届いたことがあるのではないでしょうか。「なりすましメール」とは、悪意のある第三者が実在する企業や団体を装って送信する電子メールを指し、本文に記載されたURLから不正なサイトへ誘導し、個人情報や金銭などをだまし取ることを目的としています。「なりすましメール」は、フィッシング詐欺サイトへ誘引する手口として使われることが多く、フィッシング対策協議会のレポート(引用参照)によると年々増加傾向にあり、今後も被害の増加が懸念されます。
興味深い統計データとして、2022年12月8日にアメリカのサイバーセキュリティ・インフラストラクチャ・セキュリティ庁(CISA)が複数企業の従業員に向けて「模擬フィッシングテスト」を行った結果、驚くべきことに84%の従業員が悪意のあるメールを受信してから10分以内に何かしらの返信を行ったり、リンク・添付ファイルを開封してしまった事実が判明しました。この結果から、殆どの人が偽物のメールに気付かない傾向があることが示唆されます。
そこで、自社ブランドをなりすましメール被害から防ぐ一策として「SPF(Sender Policy Framework)レコード」の設置があります。SPFレコードは、送信元サーバのIPアドレスとDNSサーバを利用して「指定したサーバからしかメールが送られない」あるいは「このドメインからはメールが送られないはずだ」という情報をメール受信者に対して伝える手段です。受信者のメールサーバ(OutlookやGmailなど)は、この情報をもとに怪しいメールを特定し、自動振り分けができるようになり、なりすまし被害を減らす高い効果が期待されています。
インターネットの普及に伴い、潜在する脅威は急速に拡大化し、ドメインについても使用していない保護ドメインであれば狙われる時代になっています。自社ブランドやお客様を被害から守るためにも、WEBサイトにはSSL証明書を設定するのと同様に、ドメインにはまず『SPFレコード』を設定することを推奨いたします。
|参照|
・PHISHING-infographic-508c
・eset|なりすましメールとは?仕組み・見分け方と対策
・フィッシング対策協議会|フィッシングレポート2023
📣統計情報
表1は、ccTLD/gTLD/新gTLDの3つのTLD種別における全体のドメイン登録件数とその内訳を示しています。カッコ内の数字は前月との比較となりますが、ccTLDの登録件数が前月に比べわずかに減少しており、Totalでは0.42%(1,466,367件)減少する結果となりました。
表 TLD別ドメイン登録件数
2023年6月25日時点:GMOブランドセキュリティ調べ
※ 委任済みのTLD基準
表2は、今年1月から6月までのccTLD/gTLD/新gTLDの3つのTLD種別とドメイン登録件数合計を示しています。gTLD、新gTLDは大きな変化がなく、ccTLDは4月から明確に減少しており、全体の登録件数は減少する結果となりました。
表2 2023年1月から2023年6月までのドメイン登録件数の推移
🌐 新規リリースのTLD情報
以下のTLDが一般登録開始・新規リリースされる予定です。詳細が未定のものは随時情報をアップデートしてまいります。興味がある方は別途ご相談ください。
※文字列によりプレミアム価格の場合もあります。
<一般登録開始の新gTLD>
「.case」 | |
一般登録開始日:2023年8月4日 登録要件:なし 価格:未定 |
<新規リリース予定の新gTLD>
「.box」 | |
優先登録期間:2023年8月9日~2023年9月12日 一般登録開始日:未定 登録要件(優先登録):TMCHへの登録 価格:未定 |
✅ 新サービス
「BRANTECT byGMO」ドメインマネジメントをサポートする ChatGPT 活用の AI チャットボット
ドメインネーム業務を効率化し品質を向上させることを目的とした機能で、企業のドメインガイドラインを学習させることで、ユーザーへガイドラインの内容を回答することが可能となります。企業内でのドメインガイドラインの浸透と運用が効果的に行われることで、適切なドメインマネジメントを実現することが期待できます。
ドメイン部メンバー紹介
勢田 玲生(せた たまき)
大学卒業後、図書館司書として勤務してまいりました。そうです、エプロンをして図書館のカウンターにいる人です。素敵なご縁により当社に2023年6月に入社し、現在はドメイン事業部に所属しております。お仕事はキレイな机から!前職の仕事柄、整理整頓が得意です。「AIが人間の仕事を奪う」のではなく「AIが人間の仕事を助ける」と考えて、お客様のブランドをあらゆる面から守れるようサービスを提供させていただきます。
編集後記
今月から皆様にドメインの世界を紹介する、「ドメインニュース」ライターの新メンバーの范です。「ドメイン島巡り」という島のドメインをメインにして実際に行く旅行記4コマ漫画はご存知ですか。5月には私の故郷である台湾を紹介する記事が発表されました。台湾の飲食習慣や文化が詳しく描かれており、非常に魅力的でした。それを見て、スクーバダイビングが大好きな私も潜水スポットに関するドメインを皆様に紹介できたら面白いのではないかと考えました。今後も幅広いコンテンツを通じて、読者の皆様にドメインの重要性と情報を皆様に伝えたいと思っています。引き続き、ご愛読の程お願い申し上げます。
ライター
- Adachi’s Eye:安達 孝裕
- トピック:古川 昇吾・范 渝絢
- 統計情報:范 渝絢
- 新規リリースのTLD情報:日下部 美央
- 新サービス:野津 絵理香
- メンバー紹介:勢田 玲生
- 編集後記:范 渝絢
- 発行責任者:網野 圭亮
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