落合陽一さんも利用しはじめたといわれる”CLUBHOUSE”。2020年に誕生したまだ間もないアプリなのですが、時価総額1億ドルともいわれていて、今話題のアプリと化しています。時代に乗り遅れないように今知っておきましょう。
CLUBHOUSE(クラブハウス)とは?
そもそも”CLUBHOUSE(クラブハウス)”とはどういったアプリなのかを簡単にご紹介です。
”CLUBHOUSE(クラブハウス)”とは、Alpha Exploration 社によって開発されたアプリです。2020年4月にローンチし、wikiによれば利用者数は、60万人に達しているとのことです。(CEOのPaul Davisonによれば、アクティブユーザーが200万人に達しているとのことです。日々急拡大なのでしょう。)
どのようなアプリかいろんな解説サイトを見てみると、音声版のSNSという感じです。それぞれがルームを作成することができ、そのルームの権限が設定され、誰でも自由に出入りできるルーム、特定の人のみ入れるルームなど分けることができるようです。ルームの中では、スピーカーとなったり、オーディエンスとなったり役を自分で選択ができるようです。
アプリは招待制で、一見さんお断り的なアプリらしいです。一部では既に招待券の争奪戦が起きているとのことでした。(すごいですね。)また、AppStoreだけでしか利用できないアプリのようです。
商標は取ってるの?
そんな”CLUBHOUSE”ですが、事業上の知財リスクはしっかりと排除できているのでしょうか?SNS系の区分である9,42類を調べてみました。
念のため2019年からの出願で絞ってみましたが、USの出願をみると、”CLUBHOUSE SOFTWARE INC”が出願をしています。ただ、これは”CLUB HOUSE”が盛り上がって迷惑を被っている会社のようですね。
スウェーデンの方がUSやヨーロッパにも出願をしているようですが、これもどうも違います。となると、Alpha Exploration社はまだ商標出願してないのかもしれません。。ちなみに、オーナー検索をしてみましたが、それもヒットしませんでした。
”CLUBHOUSE SOFTWARE INC”の商標出願は、”CLUBHOUSE”の人気に触発されて、自分達の商標を出し直しをした感があります。元々ソフトウェア開発会社を過去より行っていたということもあり、42類の出願をアメリカで2015年に行っています。
一方で気になるのはスウェーデンの方の出願です。Alpha Exploration社の関係者であればいいですが、指定商品ががっつり「09Application software for social networking services via Internet」となっています。4月からこのアプリが盛り上がってきて、7月に冒認出願という推測がどうも働いてしまいます。
これからどのようなことがAlpha Exploration社に起こるかはまだ分かりませんが、サービスリリース前の出願は非常に重要であることは分かります。
ドメインネームはどうなってる?
”CLUBHOUSE”というホスト名で調べたとき、CLUBHOUSE.〇〇はたくさん登録がありました。
2020年12月から急激な登録の伸びがありますが、”CLUBHOUSE”と関係があるのかは定かではありません。登録されているドメインネームをみると、文字列の意味からもアプリの”CLUBHOUSE”とは異なるちゃんとしたドメインネームが多くありました。
でも、そんな中、やはりいくつかトレンドに乗ってウェブサイトを立ち上げているドメインがありました。フィッシングサイトとかでなければいいな、といった印象です。
CLUBHOUSE.co
アンドロイド版はありませんからね。本物のわけがありません。Androidをクリックした先は、ページが削除されていました。もしかするともう詐欺の手口を変えているのかもしれません。
CLUBHOUSE.chat
アクセスして、Request accessをクリックすると、以下に遷移します。
詐欺サイトではなさそうですが、うまく乗じているな、といった印象です。
いかがでしたでしょうか?人気が出るとそれにあやかる人がすぐに表れることが、この事例を通じて分かるのではないでしょうか。
一度他人に取得された商標やドメインを取り戻すのは、時間も労力もお金もかかります。サービス等をリリースされる際には、事前に知財周りを確認した上で安心して進めていけるといいですね。
営業本部 寺地 裕樹(Yuki_Terachi)