グレナダにおける新商標法施行

グレナダは英連邦の一員であり、これまではイギリス商標法を基礎とした出願のみ可能でした。すなわち、グレナダで商標登録する際には、まずイギリスで商標登録を行い、その登録証を示す必要がありました。しかし、グレナダで新商標法が施行されたことに伴い、イギリス商標法に基づく登録は不必要になり、直接グレナダへ出願、登録が可能になりました。

2012年7月31日に旧商標法(イギリス商標法)から新商標法への移行が終了したことにより、今後は全ての出願に対して新商標法が適用されます。イギリス商標法のもとで登録され、現在も存続している商標はそのまま効力を持ちますが、現在出願中で登録はされていない商標は新商標法が適用されます。

新商標法の概要は下記の通りになります。

 
■ 出願について

  • マルチクラスの出願が可能になります。
  • ニース国際分類第10版が適用されます。
  • 印紙代が大幅に値上がりします。(具体的な額につきましては、お問い合わせください。)
  • パリ条約が適用され、優先権主張が可能になります。

 
■ 新規出願の必須事項

  • 出願人名とその住所
  • 指定商品・指定役務のリスト
  • 出願人が海外在住の場合、代理人に対する委任状

 
■ 審査について

  • 絶対的拒絶理由、相対的拒絶理由のいずれも審査されます。
  • 拒絶理由通知書が発行された場合、意見書の提出期限は通知日から2ヶ月です。

 
■ 異議申立てについて

  • 異議申立ての可能期間は公告日から1ヶ月です。
  • 異議申立てに対する反論書の提出期限は、異議申立ての通知から1ヶ月です。

 
■ 商標の使用について

  • 不使用期間が3年以上の場合、登録が取り消される可能性があります。

 
■ 更新について

  • 商標の存続期間は出願日から10年間です。
  • 存続期間満了日の6ヶ月前から更新申請が可能です。

追加情報が入り次第、随時ご提供いたします。

グレナダへの直接出願が可能となりましたので、商標が未登録であれば、この機会にぜひ、グレナダへの出願をご検討ください。

 
本件に関する詳しい内容につきましては、お問い合わせください。