女子大生社長の椎木里佳を中心に、女子中高生向けのマーケティング支援などを手がける株式会社AMFが「2018年のJC・JK流行語大賞」を発表しました。
(画像出典:https://markezine.jp/article/detail/29873)
1位の「TikTok」に注目
アプリ部門で1位にランクインしたのは「TikTok」。最近ではテレビCMなどでもよく目にするようになったので、 使ったことがなくても耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
「TikTok」は、Bytedance株式会社という中国の企業が運営をしており、15秒の動画が投稿できる『ショート動画SNSアプリ』。簡単に動画の制作から投稿までが出来る手軽さから、10代を中心に人気が爆発し注目を集めています。
アジア発アプリの代表的なものにLINE(韓国)や、WeChat(中国)がありますが、「利用者数が多いのは中国の人口に頼っているだけでアメリカでの認知度は低い」と評されてきましたが、2018年11月20日時点、「TikTok」が米国での月間ダウンロード数1位(無料アプリ)に輝き、「アメリカで長期的成功を収める最初のアプリになるかもしれない」と言われている注目のアプリなのです。
ユーザー数と共に増加する出願商標
リリース以降にTikTokがたどってきた月間利用ユーザー数推移のグラフです。
(画像出典:https://lab.appa.pe/2018-05/tiktok-teenagers.html)
2017年以降急激にユーザー数が増加していることが伺えます。世界最大の商標データベース「GlobalBrandDatabase」で同社の出願商標を確認すると、2017年に27件、2018年に109件の出願が確認できます。また、日本の特許情報プラットフォームJ-platPatでも、2017以降に30件の出願が確認でき、ユーザー数の増加と比例するように、出願商標が増加していることがわかります。
最新動向に素早く対応
日本を代表するYouTuberである、HIKAKIN(ヒカキン)さんが2017年11月29日に、「TikTok」を利用した動画を投稿しました。「TikTok」をHIKAKINの表現に似せ”HikHok”と名付けたパロディ動画。
(画像出典:https://www.youtube.com/watch?v=OBLxGnyOnss)
この動画は現時点で5,815,844 回もの視聴がされています(2018年12月3日時点)。
2017年度の小学生が将来なりたい職業の6位に入るなど、ここ数年で話題性だけでなく“職業”としての認知されるようになったYouTuber。このYouTuberを代表する人物の1人である、HIKAKINさんは現在YouTubeランキングで2位。現時点で、チャンネル登録者数679万人を誇り、HIKAKINさんの動画は多くの人に影響を与える存在となっていることがわかります(2018年12月3日時点)。
(画像出典:https://ytranking.net/)
そんな影響度を把握しての動きなのか、日本でBytedance株式会社が登録している商標が、「Hik Hok(登録6084743)」。
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HIKAKINさんの動画投稿日 | 2017年11月29日 |
Bytedance社の出願日 | 2017年12月1日 |
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HIKAKINさんが動画投稿をした2日後に出願をしていることがわかります。また、同社は「2018年のJC・JK流行語大賞」のことば部門で4位にランクインした「Tik Toker(商願2018-084099)」も日本で出願中。この、TikTokで日常的に動画を投稿しているユーザーを指す「TikToker」は、アプリの盛り上がりを背景に、2018年に入ってからネット上で使用し始めた言葉。同社は、2018年6月27日に出願をしており、流行りの言葉を素早く把握し権利化を実行している姿勢が伺えます。
同社は日本法人を2016年に設立しています。日本での最新動向を素早く現地法人が察知することで、日本における最新動向を素早く察知し、スピーディーな権利化を行っているのかもしれませんね。引き続き同社の知財戦略に注目したいと感じました。
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〈ライタープロフィール〉
中山 礼美(なかやま れいみ)
GMOブライツコンサルティング株式会社
IPソリューション部/メディア担当
consul@brights.jp
2011年に入社後営業サポート業務に携わり、2017年5月よりメディア担当者として、商標やドメインネームの業務を学びながら記事を発信。様々な業界のトレンドを意識した記事作りの難しさに奮闘中。趣味は食べるコト、プチプラでお得感の高いものを探すこと。
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