ICANN
ICANNとは
ICANNは「Internet Corporation for Assigned Names and Numbers」の略称で、インターネットの各種資源を全世界的に調整することを目的として、1998年に設立された非営利組織です。インターネット上で使われるIPアドレスやドメイン名といった各種インターネット資源を全世界的に調整・管理します。
ICANN設立の背景
1997年まで、インターネット資源の分配・管理はIANAが行っていました。しかし、当時のクリントン政権が経済政策としてインターネットの国際化案を打ち出し、それを実現化するための組織として1998年、IANAに変わりICANNが設立されました。IANAはICANNの下部組織となりました。
ICANNの役割
- インターネットの3つの識別子の割り振り・割り当てを全世界的に行うシステムを調整します。
-ドメイン名
-IPアドレスおよび自律システム(AS)番号
-プロトコルポート番号およびパラメーター番号 - DNSルートネームサーバー・システム運用および展開の調整
- 新gTLDの導入
- DNSルートゾーンの管理
ICANNミーティング
ICANNミーティングは、世界中から毎回1,000人ほどの参加者を集めているドメイン国際会議です。ミーティングでは、主にドメインネーム関連ポリシーや各プロジェクトに関する話し合いが行われます。年3回開催され、五大陸で順に開催されます。インターネット中継環境も整えられているので、現地に行けなくても参加することができます。
レジストリ
ドメイン名、IPアドレス、AS番号等のインターネット資源データベースの一元的な維持管理・運営を行う登録管理組織です。一元的な管理を行う必要から、TLDごとにレジストリは1つだけ存在します。またレジストリは登録データベースの維持管理のみを行い、ユーザーからの申請等を直接受け付けることはありません。ユーザー対応等については、各レジストリと契約しているレジストラが行います。
【レジストリ例】
- 「.com」「.net」のレジストリ:VeriSign
- 「.jp」のレジストリ:JPRS
レジストラ
レジストリと契約し、その下でユーザーからのドメイン名登録申請を受け付けたり、ドメイン名のレジストリデータベースへの情報登録を行ったりする組織です。サービスや価格面で競争が働くことを目的としているため、レジストリと違い複数の事業者が存在するのが特徴です。
ユーザーはドメイン名の登録にあたり、複数のレジストラから1つを選択して登録します。また、登録後に他のレジストラに変更することも可能です。
gTLDを扱うレジストラの場合は、各レジストリだけではなくICANNとも契約を結ぶ必要があることから、ICANN認定レジストラと呼ばれることもあります。
※ ICANN認定レジストラの一覧
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9