インターネット上でのブランド侵害と保護
インターネット上で生じる不正・侵害行為
インターネット上では、単なるドメインネームの不正取得だけでなく、ウェブサイト上においても様々なかたちで不正あるいは侵害行為が行われます。
不正・侵害行為の具体例
- 第三者運営サイトへの不正誘導
- アダルトサイト運用
- 模倣品の販売
- 誹謗中傷
- クレーム
- オークションでの模倣品販売
- 製品または新品部品の不正販売
- 中古品の不正販売
- ウェブサイト上での商標権侵害
- ウェブサイト上での不正競争行為
消費者が、訪問したウェブサイトだけでなく、そこで販売している商品や情報が、本物なのか偽物なのかを識別することは非常に難しいです。よって、ドメインネームの保護・活用、そしてロゴの正規利用およびその態様監視といったインターネット上のライツマネジメントは、今後さらに重要になってくると考えられます。
※ 参考記事:サイバースクワッティング(Cyber Squatting)とは?
ドメインネームを軸にブランドを保護する理由
ドメインネームは単なるインターネット上の住所ではありません。独占的な使用は該当国において他者と識別・差別化し、ビジネスを優位に進めるための効果的なツールであるとともに重要な知的財産です。
【 知的財産の観点からのドメインネーム 】
- 法律ではないが登録規則で保護され、独占的権利を有することができます。
- WIPO(世界知的所有権機関)自らが紛争解決に乗り出していることからも紛れもない知的財産であると言えます。
- 商品・サービス戦略の一環として商標として保護されるべきリリースであります。
- 第三者に取得・使用させないための戦略的な保護により強力な権利となります。
- 各国・地域毎に制度が異なり、多くの種類が存在するため、本社による一定の基準下でのオペレーションが権利化と維持を確実なものにします。
【 マーケティングの観点からのドメインネーム 】
- ドメインネームは様々な媒体に露出します。
- その国に根付いたトップレベルドメイン(ccTLD)の取得と使用が、各国現地における属地的なコンテンツとの強力な親和性を築きあげます。
- 当該国における商標以上の独占的利用価値を持ちます。
- 独占的な使用権の獲得は当該国におけるプロモーション活用を優位に進めることができます。
- 他のメディア(TV、ラジオ、新聞、雑誌、広告等)とインターネット上でのプロモージョン活動をリンクできます。
グローバル企業がよく直面する課題
コーポレートドメインネームマネジメントにおいて課題として検討すべき事項には、以下の通りです。
- ドメインネームの登録状況およびそのウェブサイトの運用状況によるリスクの把握
- 関連部門・グループ会社への情報開示と情報共有のための標準システムの提供
- 第三者によって取得されているドメインの管理とウェブサイトの定期的な監視
- 侵害行為に備えた、新たに登録されるドメインの監視
- ロゴ使用無許可サイト発見と適切な指導および警告など、一連アクションのフロー化
- ドメインネーム保護ポリシーの策定
- 取得済みドメインネームの管理会社集約による一元管理と管理コストダウン
これらの課題のうち、取り組むテーマについて摘出&プライオリティ付けを行い、適切なマネジメントモデルの中、オペレーションを実行していきます。