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会社やサービスの名前は、お客様にとって「信頼」や「安心」を感じる大切な要素です。
その名前をそのままインターネット上の住所であるドメイン名に使うことで、ブランドの存在感を強め、集客や売上にもつながります。
本号の特集では、この“名前の一致”がもたらす効果と注意点をやさしく解説します。
また、9月に開催され15,207名が来場した「2025知財・情報フェア&コンファレンス」について、簡単にご報告いたします。
トピック|今年はAIロボも参加!!9月10日~12日に開催された知財・情報フェア&コンファレンス

9月10日(水)から12日(金)の3日間、東京ビッグサイトにて「2025知財・情報フェア&コンファレンス」が開催されました。
今年も弊社ブースには大変多くのお客様にお越しいただき、3日間での来場者数は合計15,207名と、昨年を大きく上回る結果となりました。
会場では、AIロボの「ひとみん」(左)と「めぐるん」(右)も応援に駆けつけ、来場者の皆さまと楽しくコミュニケーションを取りながら弊社の紹介をしてくれました。ブース全体が大いに賑わい、活気ある3日間となりました。
今年は、増え続ける“なりすまし”の脅威に立ち向かう新サービス「なりすましZERO」をはじめ、弊社の多彩なラインナップをご紹介しました。
【展示・ご紹介サービス】
- GMOなりすましZERO
- BRANTECT byGMO
- GMOブランドサーベランス
- GMO商標クイックサーチ
- 「.貴社名」申請・運用支援サービス
- 企業ロゴ付メール(BIMI)/企業ロゴ所有証明書(VMC)
- GMOなりすまし対策シール
また、各プレゼンテーション(セミナー)にも多数の方にご参加いただき、「商標情報の活用がマーケティングに直結することを再確認できた」「知財管理の新たな視点が得られた」など、多くの前向きなお声を頂戴しました。
<お客様の声💬>
- 商標情報はマーケティングに直結する有益な情報であることを言語化していただいて、事業部への発信の必要性を再確認しました。
- 商標情報の活用方法や分析視点について分かりやすく解説いただき、参考になりました。
- 商標ランドスケープに興味がありましたので、大変参考になりました。指定商品の分析も聞いてみたかったです。
- 意欲的なご講演で勉強になりました。
- 今後の知財管理方法を考えるにあたり参考になりました。
- これからの企業にとても大事な事なので、勉強させていただき感謝しております。
ドメインシリーズ|【ビジネス成功の極意:ブランド名とドメイン名の一致がもたらす相乗効果】
企業や商品・サービスのブランド名は、その事業の価値や世界観を象徴する最も重要な要素のひとつです。ロゴやデザインと同様、ブランド名は顧客の頭の中に「ある種のイメージ」として蓄積され、信頼や好感度、購入意欲に直結します。
ブランド名をそのままドメイン名として使用することにより、オンラインにおけるブランドの存在感を最大限に引き出すことができ、ブランドイメージとコンテンツを強固に結びつける効果があります。
一方で、ブランド名ではなく略語や省略形をドメインとして使用するケースも見られます。確かに略語は短く入力しやすいという利点がありますが、顧客視点に立つと、そのドメインがブランドと直感的につながらない場合、イメージの連続性が損なわれ、誤解や混乱を生む可能性があり、結果的にブランド力や集客効果を減少させてしまう恐れがあります。
1. ブランド名そのままのドメインが与えるメリット🌐
(1) 認知の一貫性
ブランド名とドメイン名が一致していれば、顧客は一目で「これはあのブランドの公式サイトだ」と理解できます。この瞬時の理解は、特に新規顧客に対して信頼感を醸成し、偽サイトや模倣サイトとの混同を防ぎます。
(2) SEO・検索行動との相性
検索エンジンでブランド名が検索された際、ブランド名を含むドメインは検索結果のクリック率を向上させます。また、ブランド検索とサイト訪問の間に余計な認知負荷がかからないため、流入効率が高まります。
(3) 広告・オフライン施策との統一性
テレビCM、パンフレット、看板、イベントなど、オンライン以外の接点でも「ブランド名=ドメイン名」の形は覚えやすく、顧客が迷わずアクセスできます。この統一感はブランド体験の質を高め、好意度や再訪率の向上につながります。
2. 略語ドメインが抱えるリスク⚠️
(1) ブランド連想の断絶
略語は社内や特定のファン層には通じても、その他の多くの一般消費者にはピンと来ないことが多いです。例えば「ABC Corporation」の公式サイトが abc.com ではなく acorp.com の場合、初めて接する顧客はブランド名とサイト名の関係性を理解するまで時間がかかります。
(2) 他ブランドとの混同
略語は汎用的で他社や他ブランドにも使われやすく、競合や全く関係のない事業と混同されるリスクがあります。その結果、ブランドの独自性や検索結果での優位性が低下します。
(3) 偽サイトやフィッシング詐欺の温床
略語や省略形のドメインは、悪意ある第三者にとって模倣しやすい標的になります。公式サイトと誤認させる偽サイトが作られやすくなり、顧客被害やブランド毀損を招く原因になります。
3. 顧客心理から見た「直結性」の重要性💡
顧客はブランドとの接点で「名前」と「体験」を紐づけて記憶します。もし公式サイトのURLがブランド名そのものであれば、その紐づけは極めて強固になります。しかし略語を使った場合、顧客は「このサイトはあのブランドのものなのか?」と一度確認するプロセスを経ることになり、この一瞬の疑問や迷いが積み重なると、ブランドへの信頼や親近感が低下します。
ブランドイメージとコンテンツをダイレクトに結びつけるには、「ブランド名=ドメイン名」という形こそ最も自然で効果的です。この直結性は、感覚的な安心感とアクセスのしやすさを両立し、結果的にブランドの好意度や利用率を高めます。
4. 長期的なブランド戦略としての推奨📈
短期的には略語ドメインが便利に見えても、長期的にはブランドの価値を損なうリスクが高くなります。ブランド構築は一朝一夕ではなく、継続的な露出と一貫した認知が必要です。ドメイン名はその基盤となる「住所」であり、ここがブランド名と一致していることは、将来にわたってブランド価値を最大化する基礎となります。
そのため、特別な理由(極端に長いブランド名、既にブランド名ドメインが第三者に取得されている等)がない限り、公式サイトにはブランド名そのもののドメインを使用することを強く推奨します。そして略語や省略形は、補助的なキャンペーンドメインやリダイレクト用として活用し、ブランド本体のドメインとしては避けるべきです。
📌まとめ📌
- ブランド名とドメイン名の一致は、イメージ・信頼・集客の全てで相乗効果を生む。
- 略語使用は認知の連続性を断ち、混同や誤解のリスクを高める。
- 長期的なブランド戦略では「ブランド名=ドメイン名」が最も望ましい形。
この一貫性こそが、顧客の中に「ブランド体験の記憶」を強固に残し、企業価値を高め続ける最良の方法です。
統計情報
TLD別ドメイン登録件数
TLD種別 | TLD数(対前月増減数) | ドメイン登録件数(対前月増減率) | 構成比率(対前月比) |
---|---|---|---|
gTLD | 22(±0) | 187,429,109(+0.38%) | 51.04%(–0.33%) |
ccTLD | 309(±0) | 129,073,516(+1.32%) | 35.15%(+0.10%) |
新gTLD | 1,253(±0) | 50,714,103(+2.82%) | 13.81%(+0.24%) |
Total | 1,584(±0) | 367,216,728(+1.04%) | 100.00% |
2025年8月25日時点:GMOブランドセキュリティ調べ
gTLD/ccTLD/新gTLDの3つのTLD種別における全体のドメイン登録件数とその内訳を示しています。カッコ内の数字は前月との比較となります。gTLDは前月と比べてわずかに増加し、新gTLDも小幅に増加しました。一方で、ccTLDは大きく増加しました。Totalでは1.04%(367,216,728件)増加した結果となりました。
TLD情報
以下のTLDについて、優先登録・事前受付・期間限定受付など、各種登録受付が順次開始されています。詳細未定の項目については、今後情報が更新され次第ご案内いたします。関心のある方はお気軽にご相談ください。
※文字列によりプレミアム価格が適用される場合があります。
【優先登録開始予定の新gTLD 一覧】
TLD | 優先登録受付期間 | 登録要件(優先) | 限定登録受付期間 | 一般登録開始日 | 登録要件(一般) |
---|---|---|---|---|---|
.yun | 2025-09-24~2025-10-27 | TMCHのSMDファイル保持者のみ | 2025-10-28~2025-12-03 | 未定 | ー |
.you | 2025-08-26~2025-09-25 | TMCHのSMDファイル保持者のみ | ー | 未定 | ー |
.talk | |||||
.fast |
※限定登録受付期間(Limited Registration Period):
優先登録(Sunrise)後、一般登録が始まる前の特別な登録期間のこと。
編集後記
9月6日は“くろ(96)”にちなんで、小学2年生の娘が先生から聞いたブラックサンダーの話を、家で嬉しそうに教えてくれました。子どもから大人までよく知られているお菓子なんだなあと改めて感じました。
ブラックサンダーが発売された当初のターゲットは子どもでしたが、価格は30円。当時の子どものお小遣いは10円程度が多かったため、実はなかなか買えなかったそうです。そのため一時は販売終了の危機に。しかし意外にも大学生など“少し大きな子ども”たちに人気が出て、多くの人に食べられるようになりました。その後、2011年頃からは海外展開も始まり、いまではすっかり定番の人気商品になっています。
ちょうど私が日本に来た2012年、台湾に帰国するたびに必ず『ブラックサンダーを買ってきて!』とお願いされました。当時は箱ごと持ち帰るのが普通で、それだけ台湾での人気の高さを実感したのを覚えています。
インタビュー記事を読むと、会社の方々は『偶然の積み重ねだった』と語っていますが、それをしっかりビジネスモデルにつなげた姿勢には本当に感心します。今度は図書館で関連の本を探して、もっと深く学んでみたいと思います!
ライター
トピック:野津 絵理香・范 渝絢
ドメインシリーズ:矢島 崇成
統計情報:范 渝絢
新規リリースのTLD情報:藤原 恵利
編集後記:范 渝絢
発行責任者:矢島 崇成