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社内アクセスも“ID+パスワードだけでは危険”な時代に。SSL/TLS証明書の期限もどんどん短くなっています。
「退職者のPCから社内システムに不正アクセスされた」「期限切れでサイトが停止した」
――そんな事故を未然に防ぐために、証明書によるセキュリティ対策が注目されています。
本記事では、
- クライアント証明書による端末認証と、社内アクセス制御の強化ポイント
- SSL/TLS証明書の有効期限が短くなる背景と、“更新ミスゼロ”を叶える自動化管理
をシンプルに解説。
“パスワード頼み”から脱却し、堅牢なセキュリティ運用を始めましょう。
トピック|“なりすまし”から社内システムを守るツール「クライアント証明書」とは?

クライアント証明書ってなに?
クライアント証明書とは、「誰が・どの端末からアクセスしているか」を電子的に証明するデジタル証明書のことです。
アクセスしたいシステムに対して、その端末が“信頼できるものか”をチェックできるようになります。
IDとパスワードによる認証は一般的な手法ですが、第三者による盗用や使い回しなどのリスクが常に存在します。特に、フィッシングやパスワードリスト型攻撃などによって、正規のユーザーになりすまされる危険性が高まっています。
そこで有効なのが、クライアント証明書との併用です。アクセスする“人”だけでなく“端末”も確認できるようになることで、「その人が、許可された端末からアクセスしているか」という視点でのセキュリティチェックが可能となります。
このように、従来の「ID+パスワード認証」だけでは不十分だった部分を補い、
クライアント証明書を導入することで、セキュリティ強化を図ることが可能となります。
クライアント証明書を導入するメリット
クライアント証明書を導入することで、以下のような効果が期待できます。
- なりすまし防止:許可されたPCやスマホからしかログインできない
- 利便性と安全性の両立:パスワードレス認証や二要素認証との連携
- 管理者の負担軽減:一括発行・一括失効などの効率的な運用が可能
こんな企業におすすめ
- 社外からの社内システムアクセスがある
- テレワークやBYODを導入している
- ID・パスワードだけの認証に限界を感じている
- セキュリティポリシーの強化が求められている
導入事例(GMOグローバルサイン社の実績例)
- テレワーク移行を短期間で済ませるため、SSL+VPN環境の増強と同時に、クライアント証明書自動配布によるアクセス認証強化を実現。
- 金融システムへの連携の拡張性を求めて、認証基盤としてクライアント証明書を導入。
- Salesforceとクライアント証明書の連携により、ログイン認証をより強固に。
- 取引先が自社の物流情報照会システムへアクセスする際の認証強化を目的として導入。
- 特定保健指導システムの認証強化のため、MDMを用いて会社支給端末にクライアント証明書を導入。
まとめ
「当社は大丈夫」と思っていても、攻撃者にとって“隙”がある企業は常にターゲットであり、IDとパスワードだけの認証では、万が一の漏洩やなりすましに弱く、リスクを完全に防ぎきることは困難です。
そこで有効なのが、「知識(ID・パスワード)」と「所持(クライアント証明書)」を組み合わせた多要素認証です。
クライアント証明書を導入することで、「誰が」「どの端末から」アクセスしているかを明確に管理でき、不正アクセスや内部不正のリスクを未然に防ぐことが可能になります。加えて、退職者・外部委託先・紛失端末といった“見えにくい脆弱性”も制御対象とすることができます。
クライアント証明書について興味がありましたら、ぜひお問い合わせください。
|参考|
クライアント証明書とは
https://jp.globalsign.com/managed-pki/about_clientcert.html
ドメインシリーズ|【ビジネス成功の極意:SSL/TLS証明書、次の常識へ──有効期限短縮と自動化がもたらす安心運用】
貴社のWEBサイトも、実は危険と隣り合わせかもしれません。通信の盗聴、改ざん、さらにはなりすまし。大切なお客様の情報を守り、安心を届けるために欠かせないのが「SSL/TLS証明書」です。今回は、SSL/TLS証明書の最近注目される“有効期限短縮”のトレンド、増え続ける管理工数とその解決策としての“自動化”までをわかりやすく解説します。
※SSL(Secure Sockets Layer)
TLS(Transport Layer Security)
SSL/TLS証明書とは?──“鍵付きの箱”で守る仕組み
SSL/TLS証明書は、サイト訪問者とサーバー間の通信を暗号化する仕組みです。例えるなら、ポストに鍵付きの箱を投函し、その箱は配達先(サーバー)でしか開けられないようなもの。公開鍵でロックされたデータは、秘密鍵を持つサーバー以外には復号できず、第三者による盗聴や改ざんを防ぎます。ウェブサイトにリンクが「https://」から始まり、tuneアイコンが表示されるのは、この暗号化通信が有効になっている証し。お客様は安心して個人情報やクレジットカード情報を入力できるのです。
※tuneアイコン:https://college.globalsign.com/blog/tuneicon_ssl_240315/
有効期限が短くなった理由──頻繁な更新が当たり前に
かつては最大5年だったSSL/TLS証明書の有効期間が、今では397日となり、今後は200日、100日、47日へと段階的に短縮されることが決定しています。これは、セキュリティ事故が起きた際のリスクを小さくし、常に最新かつ安全な暗号技術を利用するための業界標準の流れです。しかし有効期間が短くなるほど更新作業の頻度は上がり、結果として「更新漏れ」によるサイト停止リスクも増大すると考えられます。
管理工数の増加──手作業では限界に
SSL/TLS証明書の種類はDV(ドメイン認証)、OV(企業認証)、EV(Extended Validation)と多岐にわたり、それぞれで取得フローや手続きが異なります。さらに、有効期限の管理、中間証明書のチェーン構築、サーバーへのインストール作業、HTTPSリダイレクトなど、注意点は山積み。これらを手作業で運用すると、SSL担当者の工数は膨大になりますし、人的ミスによるトラブルも避けられません。
自動化で工数をゼロに──“仕組み化”がもたらす安心
そこでおすすめしたいのが、自動化ツールを使ったSSL/TLS証明書の一括管理です。証明書の取得・更新・インストールを自動で実行が可能となるので、“期限切れでサイトが停止”という最悪の事態も防げます。
お任せいただくメリット──SSL管理を“まとめて”サポート
当社では、SSL/TLS証明書の取得から更新スケジュール管理、トラブル対応までを一元的にサポートします。現在自動更新のプラットフォームは開発中ですが、部門ごとにバラバラだったSSL管理をまとめるだけで、以下のような効果があります。
• 工数の大幅削減
各部署で個別に行っていた更新作業や設定確認を、ワンストップで代行。担当者様の手間をグッと減らします。
• 管理漏れリスクの軽減
期限管理は当社にお任せ。証明書の期限切れやサイトの警告表示の不安を解消します。
• コストの最適化
個別調達による割高な費用を抑え、証明書の発注からインストール指示までを一括管理。ボリュームディスカウントの交渉や契約手続きもまとめて対応します。
「まとめて管理」するだけで、時間的・金銭的・労力などの運用負荷が激減。SSL担当者の皆様は、本来のコア業務に集中いただけます。
まとめ──SSL/TLS証明書は信用のインフラ投資
SSL/TLS証明書は、単なるセキュリティ対策ではなく、顧客に「このブランドは信頼できる」と感じてもらうための“安心の証”です。
最近の有効期限短縮や多様化する証明書の中から最適なものを選び、更新・設定・監視までを自動化することで、信頼性の高いサイト運営が実現します。安全で信頼されるウェブサイトをともに築いていきましょう。
|引用|
CA/Browser Forum.“Ballot SC81v3: Introduce Schedule of Reducing Validity and Data Reuse Periods”.CA/Browser Forum.2025-04-11,https://cabforum.org/2025/04/11/ballot-sc081v3-introduce-schedule-of-reducing-validity-and-data-reuse-periods/,(参照 2025-08-06).
World-TLS.“2024年10月からのTLS証明書の有効期間短縮について”.World-TLS.2024-10-10,https://pki.world-tls.com/20241010-tls-validity-period/,(参照 2025-08-06).
統計情報
TLD別ドメイン登録件数
TLD種別 | TLD数(対前月増減数) | ドメイン登録件数(対前月増減率) | 構成比率(対前月比) |
---|---|---|---|
gTLD | 22 (±0) | 186,717,329 (+0.31%) | 51.38% (-0.10%) |
ccTLD | 309 (±0) | 127,396,928 (-0.43%) | 35.05% (-0.33%) |
新gTLD | 1,253 (±0) | 49,323,793 (+3.80%) | 13.57% (+0.43%) |
Total | 1,584 (±0) | 363,438,050 (+0.51%) | 100.00% |
2025年7月25日時点:GMOブランドセキュリティ調べ
gTLD/ccTLD/新gTLDの3つのTLD種別における全体のドメイン登録件数とその内訳を示しています。カッコ内の数字は前月との比較となります。gTLDは前月と比べてわずかに増加しましたが、ccTLDは減少し、新gTLDは明確に増加しました。Totalでは0.51%(363,438,050件)増加した結果となりました。
TLD情報
以下のTLDについて、優先登録・事前受付・期間限定受付など、各種登録受付が順次開始されています。詳細未定の項目については、今後情報が更新され次第ご案内いたします。関心のある方はお気軽にご相談ください。
※文字列によりプレミアム価格が適用される場合があります。
【優先登録開始予定の新gTLD 一覧】
TLD | 優先登録受付期間 | 登録要件(優先) | 商標権者登録受付期間 | 一般登録開始日 | 登録要件(一般) |
---|---|---|---|---|---|
.you | 2025-08-26~2025-09-25 | TMCHのSMDファイル保持者のみ | 未定 | 未定 | ー |
.talk | |||||
.fast |
【事前登録受付中の新gTLD】
TLD | 事前登録受付期間 | 一般登録開始日 | 登録要件(一般) |
---|---|---|---|
.med | ~2025-09-01 | 2025-09-02 | ー |
【登録開始(ccTLD)】
ヨルダン(.jo)のレジストリが、単文字・二文字ドメインの登録を開始しました。
【登録可能】
アルファベット1文字/2文字
数字1桁/2桁
アルファベット+数字(例: a1, 1b)
【登録要件】
外国法人の場合:
・商標登録証(任意国発行でOK、PDF)
・署名入り委任状(PDF、簡易署名OK)
※場合により商業登記簿の提出依頼あり(必須ではなくケースバイケース)
編集後記

みなさま、夏季休暇はいかがお過ごしでしたでしょうか?
私は遠出はしなかったものの、なかなか会えていなかった友人とゆっくり話したり、気になっていた棚の整理や断捨離をしたりと、心と身の回りを整える夏となりました。
休暇前には、当社恒例の社内イベント『夏祭り🍉』も開催しました!
毎年開催しているこのイベントでは、社員のご家族にもご参加いただき、今年はなんと50人以上が来場。「わたあめ」「かき氷」「ミニコーンホール」「水ヨーヨー」「射的」「紙飛行機大会」「お玉deGO」「BINGO大会」など、バリエーション豊かな催しがめじろ押しで、子どもも大人も大盛り上がりでした。
特に驚いたのは、水ヨーヨーを初めて触る子が意外と多かったこと!
それでもすぐにコツをつかんで、水ヨーヨー対決(?)が始まったりして、私も一緒になって楽しませてもらいました。楽しい夏の思い出がまた一つ増えました😊
ライター
トピック:野津 絵理香
ドメインシリーズ:大森 牧子
統計情報:范 渝絢
新規リリースのTLD情報:藤原 恵利
編集後記:野津 絵理香
発行責任者:矢島 崇成