――――――
サイバー攻撃やフィッシング詐欺の手口が巧妙化する現在、企業のセキュリティ対策はより重要になっています。DMARC(なりすましメール対策設定)は、特になりすましやフィッシングメールから企業を守るための効果的な手段として注目されています。また、BIMI(企業ロゴ付きメール)を導入するためにも、DMARC(なりすましメール対策設定)の適切な設定が欠かせません💡
第27回の今回は、パルプ・紙業界のDMARC取り組み状況を調べてみました!
――――――
📣DMARC設定の概要🔐
DMARC(なりすましメール対策設定)は、送信ドメインの正当性を検証するために使用され、企業が「reject(拒否)」「quarantine(隔離)」「none(何もしない)」という異なるポリシーを設定することで、受信側に対してどのように処理されるべきかを指示します。
DMARC(なりすましメール対策設定)の仕組みについて、詳しい情報をご覧になりたい方は、こちらのリンクをご参照ください。
[Google/メール送信者ガイドライン厳格化による企業の取り組みは?DMARCレコード設定の実態調査をしてみた。]
GMOブランドセキュリティの企業ロゴ所有証明書(VMC)サービス紹介ページは、こちらのリンクをご参照ください。
なりすまし対策↗
📣各企業のDMARC設定状況📄
さて、パルプ・紙業界における主要企業のDMARC設定状況を見てみましょう🔍

会社名 | DMARC |
---|---|
王子ホールディングス | none |
日本製紙 | none |
レンゴー | none |
大王製紙 | none |
北越コーポレーション | DMARC”なし” |
トーモク | DMARC”なし” |
三菱製紙 | DMARC”なし” |
中越パルプ工業 | DMARC”なし” |
ザ・パック | none |
特種東海製紙 | DMARC”なし” |
会社名 | DMARC |
---|---|
ダイナパック | DMARC”なし” |
朝日印刷 | none |
スーパーバッグ | none |
大石産業 | DMARC”なし” |
昭和パックス | none |
イムラ | none |
古林紙工 | DMARC”なし” |
阿波製紙 | DMARC”なし” |
ニッポン高度紙工業 | DMARC”なし” |
ハビックス | quarantine |
パルプ・紙業界におけるDMARC設定状況は、全体として導入が進んでいない状況が確認されました。例えば、ハビックスは「quarantine」ポリシーを設定しており、不正メールを隔離することでフィッシング詐欺防止を図っています。
一方で、「none」ポリシーを設定している企業が約45%を占めており、DMARC(なりすましメール対策設定)による検証は行われているものの、不正メールの隔離や拒否といった対策んは至っていない状況です。また、「DMARC”なし”」の企業が約50%を占めており、DMARC(なりすましメール対策設定)の未導入が依然として課題となっていることがうかがえます。
現状では「reject」ポリシーを設定している企業は見られず、積極的なフィッシング詐欺対策が進んでいるとは言い難い状況です。
パルプ・紙業界は、製品の製造から物流、販売までの流れで複数のサプライチェーンが絡む業種であり、取引先や顧客とのやり取りが多い業界です。特に、流通網に関わる情報管理が重要視されているため、セキュリティ対策を強化する取り組みが急務といえます。
📣DMARC導入による信頼性とブランド価値の向上📈
DMARC(なりすましメール対策設定)を導入することで、自社ドメインを悪用したフィッシング詐欺を防ぎ、顧客や取引先からの信頼を高めることができます。また、BIMI(企業ロゴ付きメール)と連携することで、受信者のメールアプリにブランドロゴを表示し、メールが自社からのものであることを視覚的に証明できるため、ブランド認知が向上します。これにより、受信者がメールを信頼しやすくなり、開封率の向上にもつながります📈
さらに、認証済みのメールがスパムフォルダに入るリスクが低減し、メール受信率が向上します。また、DMARC(なりすましメール対策設定)のレポート機能により、不正メールの発生状況を可視化し、セキュリティ対策を強化することも可能です。ブランドロゴが表示されることで、日常的にブランドに触れる機会が増え、セキュリティ対策とブランドマーケティングの同時強化が実現します💡(ブランドセキュリティ)
DMARCポリシーの設定や引き上げについてお悩みの場合は、ぜひGMOブランドセキュリティまでお問い合わせください! また、BIMI(企業ロゴ付きメール)の設定も承っております 🛡️🔐
次回は、「その他製品業界🏭」についての調査結果をご報告します💡
――――――
【調査方法】
本調査は、日本市場の業績ランキングを基に、各企業のDMARCおよびBIMIの設定状況を確認しました。
ランキングはStrainer(URL)を参考にしています。
<https://strainer.jp/markets/日本市場?sort_key=revenue>
【調査対象】
業種別の売上高ランキング上位20社迄
【調査時期】
2024年10月25日~10月30日、2025年3月10日~3月21日
【対象ドメイン】
各企業のブランド名に対応する「.com」「.co.jp」「.jp」のドメインのうち、最も高いポリシーが設定されているドメインを抽出しています。
<関連記事>
【VMCニュース】なりすまし・フィッシングメール対策に有効なDMARC設定!国内企業の設定状況を確認してみた(Vol.26 ガラス・土石製品業界編)
【VMCニュース】なりすまし・フィッシングメール対策に有効なDMARC設定!国内企業の設定状況を確認してみた(Vol.28 その他製品業界編)