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企業が直面するサイバー攻撃やフィッシング詐欺は年々巧妙になり、その対応のためにセキュリティ対策の強化が求められています。DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting & Conformance)は、特に不正なメールの防止において重要な役割を担っている技術として注目されています。また、BIMI/VMC(ブランド識別インジケーター/認証マーク証明書)を導入するためには、DMARCの設定が不可欠です💡
第13回の今回は、機械業界のDMARC取り組み状況を調べてみました!
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📣DMARC設定の概要🔐
DMARCは、送信ドメインの正当性を検証するために使用され、企業が「reject(拒否)」「quarantine(隔離)」「none(何もしない)」という異なるポリシーを設定することで、受信側に対してどのように処理されるべきかを指示します。
DMARCの仕組みについて、詳しい情報をご覧になりたい方は、こちらのリンクをご参照ください。
[Google/メール送信者ガイドライン厳格化による企業の取り組みは?DMARCレコード設定の実態調査をしてみた。]
GMOブランドセキュリティのVMCサービス紹介ページは、こちらのリンクをご参照ください。
なりすまし対策↗
📣各企業のDMARC設定状況🛠️
さて、機械業界における主要企業のDMARC設定状況を見てみましょう🔍


機械業界におけるDMARC設定状況には企業間でばらつきが見られ、セキュリティ対策への取り組みに違いが現れています。例えば、住友重機械工業、マキタ、ダイフク、DMG森精機、アマダなどは「quarantine」ポリシーを設定しており、不正メールを隔離することでフィッシング詐欺のリスクを軽減しています。特に、DMG森精機はBIMI(Brand Indicators for Message Identification)を適用しており、ブランド保護の観点からも積極的な取り組みがうかがえます。
一方で、「none」や「DMARC”なし”」の企業は 75% を占め、なりすまし・フィッシング詐欺の完全なブロックには至っていないようです。
また、現状DMARCの「reject」ポリシーを設定している企業は見られず、業界全体でフィッシング対策の強化が求められる状況です。
📣DMARC導入による信頼性とブランド価値の向上📈
DMARCを導入することで、自社ドメインを悪用したフィッシング詐欺を防ぎ、顧客や取引先からの信頼を高めることができます。また、BIMI と連携することで、受信者のメールアプリにブランドロゴを表示し、メールが自社からのものであることを視覚的に証明できるため、ブランド認知が向上します。これにより、受信者がメールを信頼しやすくなり、開封率の向上にもつながります📈
さらに、認証済みのメールがスパムフォルダに入るリスクが低減し、メール受信率が向上します。また、DMARCのレポート機能により、不正メールの発生状況を可視化し、セキュリティ対策を強化することも可能です。ブランドロゴが表示されることで、日常的にブランドに触れる機会が増え、セキュリティ対策とブランドマーケティングの同時強化が実現します💡(ブランドセキュリティ)
DMARCポリシーの設定や引き上げについてお悩みの場合は、ぜひGMOブランドセキュリティまでお問い合わせください! また、VMCの発行も承っております 🛡️🔐
次回は、「非鉄金属業界🔩」についての調査結果をご報告します💡
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【調査方法】
本調査は、日本市場の業績ランキングを基に、各企業のDMARCおよびBIMIの設定状況を確認しました。
ランキングはStrainer(URL)を参考にしています。
<https://strainer.jp/markets/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%B8%82%E5%A0%B4?sort_key=market-cap>
【調査対象】
業種別の売上高ランキング上位20社
【調査時期】
2024年10月25日~10月30日
【対象ドメイン】
各企業のブランド名に対応する「.com」「.co.jp」「.jp」のドメインのうち、最も高いポリシーが設定されているドメインを抽出しています。
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【VMCニュース】なりすまし・フィッシングメール対策に有効なDMARC設定!国内企業の設定状況を確認してみた(Vol.12 建設業界編)
【VMCニュース】なりすまし・フィッシングメール対策に有効なDMARC設定!国内企業の設定状況を確認してみた(Vol.14 非鉄金属業界編)