宇宙ビジネス業界の市場規模
下町ロケットの続編でもでてきた宇宙ビジネス。最近では、小型化、旅客機などいろいろなキーワードが出てきて、産業としては魅力を
増すばかりです。
そもそもどのくらいの市場規模なのかですが、2016年の経産省の資料によると、20兆円強の規模感です。これを他の産業と比較すると、
国内の石油産業もしくは電力関連産業が同じ位の規模感です。大きいですね。
この資料が公開されてから既に2年ほど経過していますが、ネットの情報では、40兆弱まで拡大しているとも出ています。いずれにしても
成長産業であることに間違えありません。
宇宙ビジネスのメインは、衛星の打ち上げです。打ち上げた衛星からの情報を基に、様々なことを予測、実施していくサービスに利用を
していくものです。(i.e 気象衛星、農業用無人ロボット)現在は、衛星とその打ち上げをいかに早く正確に安く行えるかの技術を競って
いるようです。
宇宙ビジネスの国内ベンチャー企業は?
では、こんなビジネスに携わる企業はどんな企業なのでしょうか?面白いベンチャーは出てきているのでしょうか?
宇宙ビジネスを特集しているサイト”宙畑” を見ると、チャレンジしているベンチャー企業がわかります。
インターステラテクノロジズ:堀江貴文さんが支援している企業です。現在のロケット開発はワンオフの部品、機体を作ることが
当たり前だけど、普通のメーカーが作れる部品を利用してロケットを開発するということを考えている企業です。
PDエアロスペース:H.I.SやANAも支援する名古屋の企業ですが、 インターステラテクノロジズ と異なるのは、一般人が宇宙に旅行に
いく時代を切り開こうとしている点です。
アクセルスペース:小型衛星を開発している会社で、商用超小型衛星の運用に成功をしています。ウェザーニュースの情報がこの会社の
開発した衛星から届いているんですね。
特許 > 商標 ではない。ともに大事。
日本にも大手とは異なる視点で挑む宇宙ビジネスのベンチャー企業がいました。今後の活躍をさらに期待するところですが、ブランドの
権利化については、少し気になりました。
まだ、量産がされない実験段階ということだからなのか、一般名称であるから権利化ができないからなのか、競合参入がしにくいからかのか、
詳細は不明ですが、商標権が簡単に確認したところないケースもありました。
非常に高い技術と情熱を持って挑み、それを投資家もサポートをしていることからも思いのあるブランドを簡単に変更することはできません。
今までは国の事業というような位置づけでしたが、今後は一般人も認知するサービスとなっていくはずです。そうなった場合、さらにサービス
の標章である商標権を事業優位性確保のため早期に取得することは重要です。
国内の新たな事業参入者”スペースワン”
先述の3社の商標権を確認していたときに、宇宙ビジネスに参入した面白そうな企業が存在しました。スペースワンという企業です。
本格参入は、2018年。この企業、出資者がなんともすごいです。キヤノン電子、IHIエアロスペース、清水建設、日本政策投資銀行。
宇宙ビジネスのサラブレッド的な存在に感じました。小型衛星を宇宙に輸送する事業をメインに行っていくとのことです。
ちなみに、商標はしっかりと取得していました。やはり大手が絡むとここら辺は手堅いという印象です。ロケット開発の上位国については
しっかりと押さえていました。
宇宙ビジネスを引っ張っているのはアメリカではありますが、日本にも面白く情熱的な企業が存在することがわかりました。
数年後にまた見たら全く違う進化をしてそうです。今後も動向を追っていきます。
〈ライタープロフィール〉
寺地 裕樹(てらち ゆうき)
GMOブライツコンサルティング株式会社
営業本部 IPソリューション部
consul@brights.jp
2008年に入社後営業部の主力メンバーとして、営業数字を牽引。2012年には、当時最年少で営業部部長に就く。現在は、商標・ドメインネームに関するコンサルティングを主に行うIPS部、営業部、営業管理部を率いる営業本部副本部長として従事。趣味は、家族と週末農家、インラインスケートなど。