ラグビー日本代表大活躍のキヤノン社、「@mail.canon」メール利用開始で更なるブランド価値向上へ【ブランドTLD・新GTLD】

「.canon」のあゆみ


キヤノン株式会社は2018年8月20日より、メールアドレスのドメイン名を、これまでの「@canon.co.jp」から、「.canon」を用いた「@mail.canon」に変更することを発表しました。同社は、「.canon」について、「canon.com」など既存のドメイン名に比べ、より直感的に理解・記憶され、グローバルに統一して利用可能なコミュニケーション手段になると考え、取得当初より有効的な活用の検討と、積極的な運用を進めています。

2015年2月 「.canon」取得
2016年5月 グローバルサイトのURLを「www.canon.com」から「global.canon」に移行
2018年1月 キヤノンメディカルシステムズグループの社名変更に伴い「medical.canon」を利用開始
2018年8月 メールアドレスのドメイン名を「@canon.co.jp」から「@mail.canon」に変更

出典:https://global.canon/ja/news/2018/20180808.html

他の”ブランドTLD”(一般名称とは異なり、特定の企業が自社名または所有するブランド名にて申請をしたTLDを指す(例:.microsoft、.google等))で、運用について公表をしている企業はあるものの、その運用方法はウェブサイトが対象であり、メールアドレスでの活用に言及しているものは確認できておりません。

「.canon」利用の利点は?(ブランドTLDの利点)


1. 「.canon」の所有者はキヤノンで、キヤノングループ社だけが使用できます。
許可なく第三者が登録することは不可能ですので、「.canon」は消費者に信頼を提供します。それにより、フィッシングメールなどの対策もしやすくなります。

2. 短くて覚えやすいウェブサイトのアドレスは広告効果を得られるのはもちろん、消費者とのコミュニケーションも容易にするのみならず、企業のグローバルブランドの価値強化にも役に立ちます。

3. 「.canon」ドメインでキヤノンの数多い商品と関連会社のウェブサイトを統合・管理することができます。

4. 「.canon」は第三者が登録することはできないので、ドメイン保護のために発生する費用(ドメイン取得・奪還)を節減することができます。

5. 新しいウェブマーケティング戦略の一つとして活用できます。(ex.キャンペーンサイトの開設)

ブランドTLDの未来


地域や製品ごとに分かれた数多くある「canon.com」のような多量のドメインネームを、「@mail.canon」という新たなデザインとドメイン設計の下で束ねていく移行作業には、膨大な対応量があることが想定できますが、ブランドTLDの利点を踏まえた際、この移行はキャノン社の明るい未来へと向かわせているように考られるのではないでしょうか。

現在、ブランドTLDのドメインネーム登録件数は12,041件確認でき、その内の約3割である3,479件にMXレコード(Mail eXchange record、メール送受信に必要な情報の一つ)の設定がされている状態です。今後、ブランドTLDをメールアドレスで活用していく企業が出てくるのか、引き続き動向に注目して参ります。

アジアでNo.1(ナンバーワン)のサポート実績

当社は新gTLDプログラム(特にブランドTLD領域)についてのリーディングカンパニーであり、ファーストラウンド申請サポートにおいて、アジアでNo.1(ナンバーワン)のサポート実績を上げました。


現在は各社のブランドTLDの活用に積極的に関わっており、申請から運用まで トータルにブランドTLD活用のご相談をいただけます。国内外の新gTLDの活用状況、セカンドラウンドにご興味のある方は是非連絡ください。


〈ライタープロフィール〉
鄭 美羅(Mila Jung)

GMOブライツコンサルティング株式会社
IPソリューション部/newgTLD Analyst
2017年11月に入社、IT・メディアコンサルタントとしての経歴を活かして、ドメイン分野を学びながら新gTLD、特にBrand TLDを専門にレポートを提供。新gTLD分野に興味津津。「これ、面白いっす」と色々発見中。趣味は散歩(ひたすら歩く)、写真(めちゃくちゃ撮る)、カフェ(ただぼっとしている)、そして世界の観察と分析(?!)。

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