空前のブランド食パンブームがきている。
1斤1,000円以上、購入は2本以上、行列に並ぶ等、ハードルの高さもなんのその。高級だけど売れに売れているもののひとつとして注目されている「ブランド食パン」。
人気ブランド食パンと出願商標をご紹介
- セントル ザ・ベーカリー
銀座1丁目駅から徒歩3分のところにある「セントル ザ・ベーカリー 」。カフェも併設されている食パンの専門店。国産小麦使用の角食パン、アメリカ産・カナダ産小麦使用の角食パン(プルマン)、北米産の小麦使用のイギリスパンの3種類の食パンを食べ比べしたり、出来立ての食パンを使用したサンドウィッチを楽しむことができる。
出典:http://osietesite.com/gourmet/tokyo/sweet/centrebakery、https://icotto.jp/presses/7489
セントル ザ・ベーカリーを運営している株式会社美瑛ファームが出願している商標は、審査中のもが3件。
出願番号 商願2016-121756
画像出典:J-platpat(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage)
- @shokupan(アット食パン)
人気テレビ番組で「高いけど売れているヒット商品」で紹介された1位の食パン。最高級パン専門店 recette(ルセット)が通販サイトで販売している食パンは高いけれどおいしく、「世界の富豪が取り寄せた高級食パン」と表記されるほど。
出典:http://recettestore.shop32.makeshop.jp/shopbrand/002/O/
株式会社イコールコンディションが登録している国内商標は11件。人気食パン「@shokupan(アット食パン)」の登録は見つけられなかったが、「パンコーディネーター」「パンコンシェルジェ」等パンの専門家を表す商標が目につく。@shokupanは一般名称のため登録が拒絶されてしまったのかもしれない。
登録番号 第5173710号
- 乃が美
有名人がSNSで購入を報告することでも有名な、高級生食パン「乃が美」。パン・オブ・ザ・イヤー2016の金賞にも選ばれ、日本全国への店舗展開を進めている。
出典:http://nogaminopan.com/
乃が美は、出願人森野 博之で国内商標3件の登録を行っている。
サイトのトップページで商標登録について記していたり、下記通り海外への商標出願を行っていたり、商標登録への意欲とブランド力向上に向けての取り組みが伺える。
画像出典:http://nogaminopan.com/shop_list/
また、「食パン」を含む出願商標は現在32件。
上記3つのご紹介の他にも「カシミヤ食パン(第5715670号)」「究極の食パン\京都MIYABI祇園(第5769098号)」というブランド食パンを見つけることができた。
国内外での商標出願の必要性
原材料の使用や発酵方法などのこだわりはもちろん。
セントル ザ・ベーカリーは一等地の銀座への出店により、特別感の演出。 @shokupanは店舗がなく、通販のみでの販売をすることで限定感の演出。乃が美は店舗や紙袋など、老舗料亭のような和の雰囲気で高級感の演出を。
各種様々な差別化によるブランド化が成功しており、高級だけど売れる図式が成功している事例なのではないか。
日本のラーメンが海外で大人気になっているように、日本の食パンが海外で大人気となる日も近いのではないかと考える。
海外でも同様のネーミングで販売ができるよう、日本の食文化の素晴らしさを海外へ発信するためにも、国内で人気が出てきている今のうちから海外での商標出願の必要性を引き続き考えてほしいと願う。