先週、Googleの持ち株会社に関するニュースが、世界を駆け巡りました。持ち株会社の設立であればよく耳にするニュースでありますが、今回特に注目されたのは、世界中で認識されている「Google」というブランドではなく、設立された持ち株会社が「Alphabet Inc.」であった事です。
彼らの今後の事業想定等を考慮の上で「Alphabet Inc.」とし、「G is for Google」というキャッチコピーを出しています。
また会社名である「Alphabet Inc.」と共に注目されたのが、ウェブサイトのドメインネーム「abc.xyz」です。
海外のメディアでは、Googleの持ち株会社にLarry Page、Sergey Brin、Eric Schumidtが移籍した事、ドメインネームが「abc.xyz」になった事が報じられています。
今回は、新gTLD「.xyz」となぜ、Alphabet Inc.がこのドメインネームを選んだのか考えてみました。
新gTLD「.xyz」とは
2012年に申請された1930件の新gTLDのうちの一つです。2014年、香港にて.xyzのファウンダーであるDaniel Negari氏と話をさせて頂く機会がありました。その際になぜ、「.xyz」なのか伺いました。
『.xyzを新gTLDとして選んだ理由は、仮に「yourdomainame.xyz」というドメインネームを登録した場合、文字列のみでアイデンティティを表すものではないが、サイバースペースにおいては、「.xyzドメイン」というアイデンティティを確立する。
26文字あるアルファベットは「XYZ」で終了するため、どのような言葉がホストネームとして登録をされていても、全て「アルファベット」と同様「XYZ」で終わるものとなります。それぞれが意味を持つTLDでの登録は有効であると考えるが、将来的には「憶えやすい」ものが残り、「XYZ」は憶えやすいTLDの一つに成長すると考えている。』
アルファベットは全て「XYZ」で終わるというコンセプトに乗ったのが、Googleの親会社となる「Alphabet Inc.」です。繰り返しになりますが、アルファベットは「a」で始まり「z」で終わります。全てを網羅すると言った意味でも「A to Z」と言う表現がされます。このような英語の表現と会社名及びそのコンセプトに合致したのがabc.xyzだったと考えています。
Googleによるabc.xyzの利用は、欧米のマーケットに衝撃を与え、Dot-Com(ドットコム)ではなくNot-Com(ノットコム)時代の始まりであるとも言われています。
Alphabetは、abc.xyzの登録に続きabc.globalも登録しています。今後どの新gTLDでドメインネーム登録をしていくのか、またどのように活用していくのか、今後も注目されます。