――――――
セキュリティ対策は、サイバー攻撃やなりすましメールの増加に伴い、企業にとって重要課題となっています。DMARC(なりすましメール対策設定)は、こうした脅威に対する有力な対策として注目されています。また、BIMI(企業ロゴ付きメール)を導入するためにも、DMARC(なりすましメール対策設定)の適切な設定が欠かせません💡
第32回の今回は、精密機器業界のDMARC取り組み状況を調べてみました!
――――――
📣DMARC設定の概要🔐
DMARC(なりすましメール対策設定)は、送信ドメインの正当性を検証するために使用され、企業が「reject(拒否)」「quarantine(隔離)」「none(何もしない)」という異なるポリシーを設定することで、受信側に対してどのように処理されるべきかを指示します。
DMARC(なりすましメール対策設定)の仕組みについて、詳しい情報をご覧になりたい方は、こちらのリンクをご参照ください。
[Google/メール送信者ガイドライン厳格化による企業の取り組みは?DMARCレコード設定の実態調査をしてみた。]
GMOブランドセキュリティの企業ロゴ所有証明書(VMC)サービス紹介ページは、こちらのリンクをご参照ください。
なりすまし対策↗
📣各企業のDMARC設定状況🔬
さて、精密機器業界における主要企業のDMARC設定状況を見てみましょう🔍

会社名 | DMARC |
---|---|
オリンパス | none |
テルモ | none |
HOYA | quarantine |
ニコン | quarantine |
ニプロ | quarantine |
島津製作所 | DMARC”なし” |
シチズン時計 | none |
セイコーグループ | none |
トプコン | reject |
日機装 | none |
会社名 | DMARC |
---|---|
東京精密 | DMARC”なし” |
メニコン | none |
ノーリツ鋼機 | DMARC”なし” |
朝日インテック | none |
タムロン | DMARC”なし” |
長野計器 | none |
JMS | DMARC”なし” |
A&Dホロンホールディングス | DMARC”なし” |
ナカニシ | DMARC”なし” |
愛知時計電機 | DMARC”なし” |
精密機器業界におけるDMARC設定状況には、企業ごとに異なる取り組みが見られ、導入状況にも差があることが確認されました。例えば、トプコンは「reject」ポリシーを設定しており、なりすましメールをブロックする強固な対策を講じています。ニコン、HOYA、ニプロは「quarantine」ポリシーを設定しており、不正メールの隔離によってリスクの軽減を図っています。
特にニプロは初回調査時では「none」ポリシーを設定していましたが、再調査では「quarantine」ポリシーへと引き上げており、より実効性のあるメール認証への移行が進んでいることが確認されました。
一方で、「DMARC”なし”」の企業も全体の約40%を占めており、セキュリティ対策の遅れが懸念されます。
精密機器業界では、医療機関や研究機関など多様な取引先とのやり取りが多く、技術的に機微な情報をメールで扱う機会も少なくありません。信頼性の高い情報伝達を確保するためにも、DMARC(なりすましメール対策設定)の導入を今後さらに広げていくことが求められます。
📣DMARC導入による信頼性とブランド価値の向上📈
DMARC(なりすましメール対策設定)を導入することで、自社ドメインを悪用したフィッシング詐欺を防ぎ、顧客や取引先からの信頼を高めることができます。また、BIMI(企業ロゴ付きメール)と連携することで、受信者のメールアプリにブランドロゴを表示し、メールが自社からのものであることを視覚的に証明できるため、ブランド認知が向上します。これにより、受信者がメールを信頼しやすくなり、開封率の向上にもつながります📈
さらに、認証済みのメールがスパムフォルダに入るリスクが低減し、メール受信率が向上します。また、DMARC(なりすましメール対策設定)のレポート機能により、不正メールの発生状況を可視化し、セキュリティ対策を強化することも可能です。ブランドロゴが表示されることで、日常的にブランドに触れる機会が増え、セキュリティ対策とブランドマーケティングの同時強化が実現します💡(ブランドセキュリティ)
DMARCポリシーの設定や引き上げについてお悩みの場合は、ぜひGMOブランドセキュリティまでお問い合わせください! また、BIMI(企業ロゴ付きメール)の設定も承っております 🛡️🔐
次回は、「精密機器業界」についての調査結果をご報告します💡
――――――
【調査方法】
本調査は、日本市場の業績ランキングを基に、各企業のDMARCおよびBIMIの設定状況を確認しました。
ランキングはStrainer(URL)を参考にしています。
<https://strainer.jp/markets/日本市場?sort_key=revenue>
【調査対象】
業種別の売上高ランキング上位20社迄
【調査時期】
2024年10月25日~10月30日、2025年3月10日~3月21日
【対象ドメイン】
各企業のブランド名に対応する「.com」「.co.jp」「.jp」のドメインのうち、最も高いポリシーが設定されているドメインを抽出しています。
<関連記事>
【VMCニュース】なりすまし・フィッシングメール対策に有効なDMARC設定!国内企業の設定状況を確認してみた(Vol.31 倉庫・運輸関連業界編)
【VMCニュース】シリーズ総集編 第三弾:国内企業のDMARC設定&BIMI導入率の状況