【VMCニュース】なりすまし・フィッシングメール対策に有効なDMARC設定!国内企業の設定状況を確認してみた(Vol.22 繊維製品業界編)

――――――

企業が直面するサイバー攻撃やフィッシング詐欺は年々巧妙になり、その対応のためにセキュリティ対策の強化が求められています。DMARC(なりすましメール対策設定)は、特に不正なメールの防止において重要な役割を担っている技術として注目されています。また、BIMI(企業ロゴ付きメール)を導入するためにも、DMARC(なりすましメール対策設定)の適切な設定が欠かせません💡

第22回の今回は、繊維製品業界のDMARC取り組み状況を調べてみました!

――――――

📣DMARC設定の概要🔐

DMARC(なりすましメール対策設定)は、送信ドメインの正当性を検証するために使用され、企業が「reject(拒否)」「quarantine(隔離)」「none(何もしない)」という異なるポリシーを設定することで、受信側に対してどのように処理されるべきかを指示します。

DMARC(なりすましメール対策設定)の仕組みについて、詳しい情報をご覧になりたい方は、こちらのリンクをご参照ください。
Google/メール送信者ガイドライン厳格化による企業の取り組みは?DMARCレコード設定の実態調査をしてみた。

GMOブランドセキュリティの企業ロゴ所有証明書(VMC)サービス紹介ページは、こちらのリンクをご参照ください。
なりすまし対策↗

📣各企業のDMARC設定状況🧵

さて、繊維製品業界における主要企業のDMARC設定状況を見てみましょう🔍

会社名DMARC
東レ quarantine 
帝人none
東洋紡 reject 
ワールドnone
オンワードホールディングスnone
ワコールホールディングスnone
TSIホールディングスnone
倉敷紡績none
セーレンDMARC”なし”
グンゼnone
会社名DMARC
デサントnone
ゴールドウイン quarantine 
ユニチカnone
日本毛織none
住江織物none
三陽商会none
マツオカコーポレーションDMARC”なし”
ルックホールディングスnone
ダイニックDMARC”なし”
片倉工業none

繊維製品業界におけるDMARC設定状況は、企業ごとにばらつきが見られ、セキュリティ対策の取り組み方に違いがあることが確認されました。例えば、東洋紡は「reject」ポリシーを設定しており、なりすましメールを拒否することで、フィッシング詐欺防止に積極的な姿勢を示しています。また、ゴールドウインと東レは「quarantine」ポリシーを設定し、不正メールを隔離する対策を講じています。
特に東レは初回調査時に「DMARC”なし”」であったものの、再調査時には「quarantine」ポリシーに引き上げられており、セキュリティ強化に向けた前向きな取り組みがうかがえます。

一方で、「none」ポリシーを設定している企業が全体の約70%を占めており、DMARC(なりすましメール対策設定)によるメール検証は実施しているものの、なりすましやフィッシング詐欺の完全なブロックには至っていない状況です。

全体として、DMARC(なりすましメール対策設定)を「reject」あるいは「quarantine」ポリシーで設定している企業は少数派にとどまり、フィッシング詐欺防止に向けた取り組みのさらなる強化が求められます。

📣DMARC導入による信頼性とブランド価値の向上📈

DMARC(なりすましメール対策設定)を導入することで、自社ドメインを悪用したフィッシング詐欺を防ぎ、顧客や取引先からの信頼を高めることができます。また、BIMI(企業ロゴ付きメール) と連携することで、受信者のメールアプリにブランドロゴを表示し、メールが自社からのものであることを視覚的に証明できるため、ブランド認知が向上します。これにより、受信者がメールを信頼しやすくなり、開封率の向上にもつながります📈

さらに、認証済みのメールがスパムフォルダに入るリスクが低減し、メール受信率が向上します。また、DMARC(なりすましメール対策設定)のレポート機能により、不正メールの発生状況を可視化し、セキュリティ対策を強化することも可能です。ブランドロゴが表示されることで、日常的にブランドに触れる機会が増え、セキュリティ対策とブランドマーケティングの同時強化が実現します💡(ブランドセキュリティ)

DMARCポリシーの設定や引き上げについてお悩みの場合は、ぜひGMOブランドセキュリティまでお問い合わせください! また、BIMI(企業ロゴ付きメール)の設定も承っております 🛡️🔐

次回は、「海運業界🚢」についての調査結果をご報告します💡

――――――
【調査方法】
本調査は、日本市場の業績ランキングを基に、各企業のDMARCおよびBIMIの設定状況を確認しました。
ランキングはStrainer(URL)を参考にしています。
<https://strainer.jp/markets/日本市場?sort_key=revenue>

【調査対象】
業種別の売上高ランキング上位20社

【調査時期】
2024年10月25日~10月30日、2025年3月10日~3月21日

【対象ドメイン】
各企業のブランド名に対応する「.com」「.co.jp」「.jp」のドメインのうち、最も高いポリシーが設定されているドメインを抽出しています。

<関連記事>
【VMCニュース】なりすまし・フィッシングメール対策に有効なDMARC設定!国内企業の設定状況を確認してみた(Vol.21 陸運業界編)
【VMCニュース】なりすまし・フィッシングメール対策に有効なDMARC設定!国内企業の設定状況を確認してみた(Vol.23 海運業界編)