■商標って何?
「商標」という用語を耳にしたことはありますか?
商標とは、企業や個人が自らの製品やサービスを識別するために使用する名称、ロゴ、標章などを表しており、商標法によって法的に保護されます。これにより、類似品による混乱を防ぎつつ、オリジナルのブランドを守ることができます。
日常生活の中にも意外なものが商標登録されていることがあります。
今回は、初心者の方にもわかりやすく、身近な商標に焦点を当ててご紹介していきます。
■商標を取得しないとどうなるの?
商標は特許庁へ出願をして、登録することで権利(商標権)が生じます。
商標権には、商標の使用権を法的に保護し、商標権の独占的な使用を保証する効果があります。
登録を行わない場合、次のような問題が起こることがあります。
損害賠償の恐れ
他者が同一または類似の商標を出願および使用していた場合、当該商標を使用し続けることで商標権侵害に該当し、損害賠償請求をされる恐れがあります。
事業撤退の可能性
他者が同一または類似の商標を登録してしまった場合、商標の使用をすることができないため、ブランドの変更を余儀なくされます。今までかけたコストが水の泡となってしまいます。
ブランドの模倣を阻止できない
模倣品により企業のブランド価値が損なわれる可能性がありますが、商標権がない場合、そうした悪質な行為について、何ら対抗することができない可能性があります。
地理的な制限
商標は各国で取得をする必要があります。したがって、事業展開国において、当該国の商標がない場合、地理的に事業活動が限定されることがあります。
商標は、一般的に登録されるまで6か月以上の時間を要します。登録商標を有することで、安心・安全な事業展開をすることができるため、登録は重要です。また、商標は利用事業活動をすればするほど周知性が高まり、ブランド価値が商標に化体します。商標権の有無によって生じるリスクを理解し、適切な対策を講じることが重要です。
■登録できる商標は?
登録が認められる商標は、文字・図形・記号・立体的形状からなる商標だけでなく、色彩のみからなる商標、音、動きの商標などがあります。
その中で、皆さんが知っている身近なものを調べてみました。
■意外な商標登録5選
1)色彩
セブンイレブンの看板に使われている三色のコーポレートカラーですが、実は商標登録されています。一見、色の羅列に過ぎないと思いますが、この三色の色彩が並んでいるとき、多くの方が、セブンイレブンを頭に思い浮かべるのではないでしょうか?
他社との識別をする色彩だからこそ、商標として認められたのだと思います。
2)効果音
インテルの「ポン、ポン、ポン、ポン⤴」
CMで馴染みのあるインテルのジングルですが、実はこの効果音も商標登録されています。
この効果音もセブンイレブンと同様、聞けばインテルだ、と想起することができるからこそ商標登録がされたと考えます。
下記を見ていただくと分かりますが、あくまで音の登録であり、歌詞は権利の対象外です。
3)キャラクター
スーパーマンが空を飛ぶ時にとるポーズも商標登録されています。キャラクターの特定のポーズが商標として保護されていることに驚きます。
4)日常使われる言葉
日常的に使用される「お疲れ様でした」という言葉が、ビジネスシーンでも商標登録されているケースがあります。このように、一見普遍的な言葉であっても、特定の事業区分や使われ方において、他社との識別を可能にすると考えられ、商標登録されることがあるのです。
5)特定の形状
LEGOブロックは、その特定の形状が商標登録されています。この形状により、ブロック同士がしっかりとはまり合い、落ちる心配なく様々な作品を作ることが可能です。こうした特定の形状を守ることで、LEGOブランドの独自性と革新性を下支えしています。
■まとめ
日常生活で何気なく目にしたり、耳にしたりしているものの中に、意外な商標権が存在していることがわかりました。これらのような商標権によって、企業や製品の独自の価値が法的に守られ、消費者は商標を通じて品質などを感じることで、正しい消費活動をすることができるようになっています。
「このようなものも商標登録されているのかな?」と思うことで、普段の買い物も楽しくなるかもしれません。
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