米国で恒例となっている模倣品・海賊版に関するマーケットを考察したレビューが発表されました。
模倣品という観点からいうと、当然のことながら中国のEコマースが大半を占める結果となりましたが、中国一辺倒であるかといえばそうではなく、インドネシアの tokopedia、Bukalapak、東南アジア全域を占めるshopeeも要注意サイトとして列記がされていました。
また、海賊版を流通させているサイトの情報も当該レポートでは多く指摘がされていました。海賊版については、東欧やロシアといった地域のレポートが多かった点は非常に目を惹きました。
ご興味のある方は是非以下のリンクより詳細をご確認ください。
2021 Review of Notorious Markets for Counterfeiting and Piracy
以下では、当該レポートで模倣品が多く掲載されているとされる中国サイトだけをピックアップしていきたいと思います。
ALIEXPRESS(aliexpress.com)
アリババグループが運営をするEコマースです。大口~小口までロットで商品が購入できたりと便利ではありますが、模倣品が多いことで有名です。削除プログラムは、アリババグループ共通のものが存在します。
BAIDU WANGPAN(pan.baidu.com)
中国最大手の検索サービスプロバイダーである百度(BAIDU)が運営するクラウドストレージサービスサイトですが、著作権違反の動画コンテンツ、書籍が多くシェアされています。
DHGATE(dhgate.com)
中国国外の購入者をターゲットとしているEコマースです。侵害品を排除するためのシステムを検討しているようですが、まだ信頼を得るまでのものに達しておらず、模倣品には注意が必要なサイトです。
PINDUODUO(pinduoduo.com)
中国で第二位のユーザー数を誇るEコマースです。過去数年ブランド権侵害への対策を改善してきたところはありますが、依然として多くの模倣品が見受けられる状態が続いています。
TAOBAO(taobao.com)
言わずとしれた中国no1のEコマースです。アリババグループの運営ですが、削除システムはアリエキスプレス同様、グループのプラットフォームがあります。また、削除の成績によっては、上級会員への道が開け、より模倣品の削除がしやすい環境が用意されます。
WECHAT (WEIXIN) E-COMMERCE ECOSYSTEM(wechat.com)
WeChatは、WeChatの中国向けバージョンであるWeixinとともに、中国における最大のコミュニケーションプラットフォームの1つです。2021年に全世界で12億人以上のアクティブユーザーがいるとも言われています。そんなコミュニケーションツールにおいて、模倣品の流通・販売を促進する電子商取引のエコシステムがアクティブになっている事実があります。
以上知っているサイトも多くあったかと思いますが、今一度気を付けるべきサイトが確認できたのではないでしょうか?
GMOブライツコンサルティングでは、各サイトのテイクダウンの方法も熟知をしています。もし模倣品が出品されていてお困りということがあれば、いつでもお問い合わせください。
寺地 裕樹(Yuki_Terachi)/ GMOブライツコンサルティング株式会社 営業本部 本部長 / 国内最大手情報セキュリティ企業にてSEとして従事後、GMOブライツコンサルティングに参加。法律とITとブランドのバックグランドを活かし、お客様のブランドセキュリティ向上に努めています。/ 保有資格:行政書士、知財検定2級、ITパスポート