韓国で直近5年間で最も多く摘発された模倣品は「健康食品」であることが分かりました。
人的被害の大きい健康食品の模倣品
特許庁が公表した取締現況によると、2014年から2018年7月までに、模倣品として摘発・押収された物品は正規商品価額で3,290億ウォンで、日本円にして約334億円に達します。最も多く摘発された品目は健康食品。ブランド別で一番多くの模倣品が出回っているのが、紅参製品を販売する「正官庄」。2位は化粧品類、3位は自動車部品類という結果。これ以外にも、食品や洗剤、ハローキティなど有名キャラクターを使ったグッズなど、多岐にわたる模倣品が摘発されました。
画像出典:https://kgcshop.jp/
増加するオンライン上の摘発
模倣品品目の規模が拡大したことにより、特にオンラインを通じた流通摘発が増加していることが明らかになりました。特許庁による直近4年間のオンライン上での取締現況を見ると、下記グラフ通り年々増加しています。
韓国のEC市場規模
韓国では年間で17兆円程の、ECによる取引があると言われています。日本の2016年のネット通販の市場規模が15.1兆円ですので、韓国はこの金額を上回るEC市場規模であることがわかります。また、ECだけではなく、インターネット普及率も世界一であるインターネット大国なのです。
韓国で利用者数の多いECサイトとは
韓国のECサイトは競争が激化しており、各社サービスの差別化を図り成長を遂げています。また、Amazonなどの利用ではなく、韓国独自のECサイトが人気を得ているのも特徴的です。
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マーケット名 | URL | 特色 |
G-Market | http://www.gmarket.co.kr/ | 韓国市場ではトップシェアを誇るECサイト |
11ST | http://www.11st.co.kr/html/main.html | G-Marketに次ぐ人気ECサイト |
Coupang | https://www.coupang.com/ | 韓国だけでなく世界的にも急成長しているECサイト |
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模倣品対策「何からはじめる?」
オンライン/オフラインの模倣品対策をどのようにするべきか?そもそも模倣品対策をすべきか?について検討するために、以下ように簡単にできることから備えをしておくべきです。
1.ECサイトでヒットカウント調査
言ってしまえば、エゴサーチのようなものです。自社の製品や社名で検索をしたときにどれだけヒットするのか?を、国内、海外サイトで確認をします。
2.現場営業マンへヒアリング
現場の営業マンの本業は製品・サービスを販売することです。つまり、クライアントと直接対峙する方ですので、最近模倣品が出てるなどの情報がないかは定期的にヒアリングをし、情報収集ができるパイプ作りが重要です。本社で模倣品対策の取り組みをしていることを周知するだけでも情報は意外に入ってくるものです。
単純なことですが、すべてはこの2つの作業からはじまります。
詳しくは、「企業のための、これからの模倣品対策マニュアル<完全版> -1-」をご覧ください。
〈ライタープロフィール〉
中山 礼美(なかやま れいみ)
GMOブライツコンサルティング株式会社
IPソリューション部/メディア担当
consul@brights.jp
2011年に入社後営業サポート業務に携わり、2017年5月よりメディア担当者として、商標やドメインネームの業務を学びながら記事を発信。様々な業界のトレンドを意識した記事作りの難しさに奮闘中。趣味は食べるコト、プチプラでお得感の高いものを探すこと。