中国語で“shopping”を意味する「.购物」が6月19日にSunrise登録を終了し、6月21日から一般登録を開始しました。
Sunrise終了日 | 一般登録開始日 |
2018.06.19 | 2018.06.21~ |
Sunrise期間内での取得傾向
「.购物」は、68件のドメインネームがSunrise期間中で登録されました。“shopping”を意味する単語の特徴もあり、「amazon」「apple」「ebay」「twitter」「facebook」「instagram」「vine」などのITサービス企業の他に、「lavazza」「nike」「zippo」などの商品・ブランド系の企業、「京东商城」のような中国のネットショッピングサイトも登録しています。「gucci」「bottegaveneta」(イタリアのブランド)などラグジュアリーブランドが登録しているのも一つの特徴です。また、イギリスのファッションデザイナーであるステラ・マッカートニーが「stella-mccartney」「stellamccartney」の2件のドメインネームを登録しているのも特徴的で、中国ショッピングマーケットの盛り上がりが反映されたような、各ブランド企業からの取得が確認できました。
一般登録後に件数増加
6月21日の一般登録開始以降、登録件数が急増化していることがわかります。10日で約5倍程の登録件数となっていることから、本TLDへの注目度の高まりが伺えます。
(グラフ単位:件)
一般登録は、商標権利者が登録できるSunrise期間とは異なり、誰もが費用支払いなどの要件がクリアすれば登録できるため、一般登録期間での登録件数の遷移は、ブランド権利者は把握しておくべき点です。
中国EC市場の盛り上がり
経済産業省の調査によると、2016年のBtoC-EC市場規模トップは中国の9276.0億ドルで、前年比40%という驚異的な伸び率で他国に大差をつけています。第2位はアメリカの3983.5億ドル、続いてイギリスの1060.8億ドル、日本は第4位で774.1億ドルと前年比6%の伸び率でした。
(グラフ単位:億円)
中国のEC市場規模はアメリカの2倍以上と非常に大きく、日本の約12倍もあります。今後ますます拡大が予想される中国市場は、世界のEC市場の4割を占めると予測されている程です。
第三者による商標の抜け駆け出願の懸念
中国・台湾において日本の地名や地域ブランド等が第三者によって出願登録される事例(抜け駆け出願)が相次いでおり、これによって我が国の企業等の現地でのビジネス展開に支障が生ずるリスクが増加しています。中国の商標出願件数は年々増加しており、2017年には商標登録出願が飛躍的に増加し、前年比で55.7%増加の574万8000件となりました。
(グラフ単位:件)
中国政府が世界的なブランド育成を目標に掲げ、国外での商標を含む知的財産権の出願に補助金を出していることを背景に、今後も出願件数の増加に伴う抜け駆け出願のリスクの高まりが懸念されます。
[su_box title=”求められる中国の理解と必要な検討とは”]
中国EC市場の盛り上がりで懸念されることの一つに、「第三者に自社ブランドを利用されたサイト運営をされてしまう」というケースがあります。
中国で商標登録がなされていれば、権利侵害に対処できる余地がありますが、第三者の抜け駆け出願多い実情があるため、事前に適切なドメイン取得を行うことで、リスクを軽減することが可能となります。
また、中国EC市場と侵害状況を踏まえたとき、「.购物」のホスト名は、英語表記と中国語表記2種での取得の検討がベストです。Amazon社は下記2種の取得申請を行っていますので、ご参考ください。
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中国EC市場と侵害状況を踏まえた取得検討を推奨いたします。ご参考くださいませ。
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