先日、寺地先生に、2015年がどんな1年だったか伺いました。では、2016年がどのような年になるのか…お話伺いたいと思います!
ズバリ、2016年はどんな年になりそうですか?
新gTLDの中でもブランドTLDがどんどん動いてくると思います。やっと、ブランドTLDが使えるようになってきたんですよ。まだ、ブランドTLDを目にする機会は少ないと思うのですが、実は、ブランドTLD自体が使えるようになって間もないので、使われている数が少ないことはおかしいことではないんです。
なので、2016年は、やっと登録ができたるようになったというところで、盛り上がってくるであろうと予想してます。第一回目の申請数も多いので、欧米を中心に動きがでてくるかなと思います。アジアが先行してほしいなぁ、という願望はあります。(笑)
さらに、ブランドTLDだけではなくて、ドメインの使い方も変わると思っています。新gTLDを使う人たちももっと増えると思います。現に登録件数は1,000万件超しましたからね。
新しいドメインが使われるようになるにつれて、マーケティングの訴求の仕方も少し影響がでてくるかもしれません。ドメイン担当としては新しいドメインの使い方はチェックしておいたほうがいいですね。どんなケースがあるのかわからないと対応もできません。また、既存のドメインについてのルールしか作っていないケースがほとんどだと思うので、改めてどのように管理するか、活発に話されたほうがよいと思っています。
あと、ドメイン担当の方には嫌がられるかもしれませんが、個人的には新しいドメインをどんどん個性的に使って日本企業が注目されて欲しいですね。
ブランドTLDを既に導入している企業さんで面白い使い方はありますか?
『2020.ntt』はキャッチーで良い使い方ですよね。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けてのNTT社の取り組みが紹介されています。
『team.suzuki』は鈴鹿8耐レースに合わせてサイトオープンをしたのだと思うのですが、サイトもかっこいいです。
新gTLDを使うことでSEO的に不利になるんじゃないかと不安に思う方もいらっしゃると思うのですが、今のところGoogleは、新gTLDを不利にも有利にも使うことはないと明言しています。表現の幅が広がるので、是非面白い使い方への挑戦していただきたいですね。
20数年前は、ドメインをクリエイティブに使おうなんて考えがなかったんですが、そこから、『.com』が出てきて『.jp』が出てきて、それが当たり前になって、今、『.新gTLD』が出てきて、それが当たり前になる時代が来ると思います。
とはいえ、トラブルもまた増えると思います。以前から“売り込みメール”というものがあって、中国や香港から突然、こんな連絡が来るんです。
「○○(架空の会社)が、あるドメインを取得したいと言っています。そのブランドを商標のデータベースで確認したところ、御社がブランド権者でした。そのため貴社がドメインを取得するにふさわしいと考え、依頼人がドメインを取得する前に御社に連絡をしました。御社がもし取得を希望されるというのであれば、5営業日以内にご連絡ください」と。
今まではこのようなメールだったのですが、新gTLDが増えてきた2016年度はさらに趣向を凝らしたものが出てくるかもしれません。直接メールでくるかもしれませんし、もしかしたら形を変えて連絡がくるかもしれません。SNS経由とか。
とはいっても、どこまで取得するかというポリシーを持って周知をしておけば、そんな連絡が来た時も慌てず対応ができるのではないかと思います。
寺地先生、ありがとうございました。
2016年は、ブランドTLDがくる!?とのことですよ。興味のある方は、寺地先生にご相談ください〜!
GMOブライツコンサルティング株式会社 営業1部 部長
知財管理システム「BRANTECT」の開発・導入を牽引