ドメインの管理方法(取得してから、手放す時まで)

ドメインに詳しいプロフェッショナル達に会ってお話しし、ドメインに対する知識を深めていくコーナー第2弾です!

今回も引き続き寺地先生にお話お伺いします。
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Webサイトってなくなっちゃうことがよくあると思うのですが、サイトを閉じた後はどうしたらいいのでしょうか?

一度取得したドメインをずっと持っておこうという考えの企業さんもいらっしゃいますが、正直、そうなるとお金がいくらあっても足らないです。とはいえ、かなりのページビュー数があるサイトを閉じて、ドメインもすぐに手放して、アクセスすらできなくなると、ブックマークやお気に入り登録しているユーザーもアクセスができなくなるなど、ユーザーへの影響度も大きいですよね。

例えば、XYZというシューズメーカーが、XYZ.comというドメインで1日1万ページビューのオンラインショップサイトを運営していたとします。そんなサイトのドメインを不要だからとすぐに手放したら、その資産価値に注目する人は当然いますよね。なんていっても1日1万ページビューあるんですから。1からサイトを育てるより全然ビジネスが楽ですよね。まぁ、同じようなまともにビジネスをしている事業者であれば、割り切れればいいだけなのですが、アダルトサイトに誘導されたり、なりすましサイトを立ち上げられたりして個人情報を不正に取得されてしまうと困ってしまいますよね。そうならないために、ドメインのリリースをするときは、被リンク数、ページビュー数などからサイトが下火になっていることを確認していくべきだと思います。

どこかの時点でリリースはするので、リリース後の状況が気になるドメインについては、モニタリングをしていけばいいと思います。ただ、担当の方が見ていくのは時間の無駄なので、当社でも提供をしていますがモニタリングサービスを利用して、サイトのキャプチャやドメイン情報を自動取得して、悪質化したときだけ何かしらのアクションを取るようにしていけば効率がいいですね。

 

ドメインの管理は会社がどのぐらいの規模感のときからはじめればいいのでしょうか?

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どのぐらいの規模感であってもやった方がいいと思いますよ。まずはドメインの管理台帳を作っておくことだけでもやってよいのでは?

ドメインっていろんな人が簡単に取れてしまうし、そもそも管理担当がいないことが多いので、問題が起こったときに誰に問い合わせればいいのかがわからなくて慌てることが多いんです。

よくあるのは、ドメイン取得してしまった人辞めちゃった事件。
ドメインの管理を変更しようとした時、管理者アドレスに必ず連絡がいくようになっているんですが、そのメールアドレスが辞めた人のメールアドレスだったり、最悪個人メールアドレスだったりします。そうすると、変更手続きが止まるんです。辞めてしまった方の連絡先って結構わからないものなんですよね。さらに最悪なのは、ドメインの権利者(所有権者)まで辞めてしまった方の場合。こうなると他人所有物ですから、そもそも会社が権利者と言い張れないですよね。もっともっと最悪なのは、ドメイン管理会社が自動更新原則ではなくて、更新されずサイトが落ちるってことですかね。稀に体験します。

そんな大変な目に会うくらいなら、台帳は作っときたいですね。笑

サイトが落ちるということでいえば、ドメインの管理先を変えよう、集約しよう!ってときに、サイトが落ちることがたまにあるので注意が必要なんです。プロバイダーによっては、ドメインの管理先が変更になると同時に行っていたホスティングの契約が解除されてしまうことがあるので。また、こうした契約は書面で残っていないケースが多いので、連絡先は台帳に載せておきたいところですね。

他にも広告代理店の方がプロモーション用にドメイン取って、知らぬ間にリリースしてしまう事件などなど、色々ありあます。これはまたの機会に。

 

Webサイトを作成する方は、ドメインについての知識がないと危険ですね…

そうですね。多少は知っておいたほうがいいですね。さきほど言い忘れましたが、個人での取得をしているときは、法人名義に変更をして、担当が辞めることも想定して、管理用にドメイン専用のメールアドレスを発行することをお勧めしています。
寺地先生、ありがとうございました。

本日の学びは、ドメインのリリースは時期を考えること、ドメイン管理台帳は作っておくこと、専用メールアドレスを発行しておくこと。

早速、ドメイン管理台帳を作成しなければ…

 

terachi寺地裕樹
GMOブライツコンサルティング株式会社 営業1部 部長
知財管理システム「BRANTECT」の開発・導入を牽引