ICANN理事会は新gTLDs内の競争を高める姿勢を示しました。
すなわち、ICANN理事会は、新gTLDsの申請に際し、レジストラからの申請を禁止しないことを選択し、さらに、レジストラがレジストリ(新gTLDsの申請者)の役割を果たせるとの決断を出しました。
本問題に関しては2年以上のコミュ二ティディスカッション期間を持ったにも関わらず、意見の統一ができなかったため、理事会はレジストリ・レジストラの垂直統合(交差所有) について専門家らの財政的アドバイス、コミュ二ティコメント、そして様々なアプローチを通して徹底的検討をしてきました。
より適切なメカニズムを作り出し、不正使用を防ぐことは可能ですが、交差所有の禁止が不正使用の防止にはならないので、既存のポリシーがないこと、及び新しいボトムアップポリシー提案がないことから、理事会は交差所有に対する制限をかけるのは不合理と結論づけました。
上記の決断により、レジストリとICANNの間の新gTLDs契約は以下の事項を含めるようになります。
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(1) 交差所有がもたらすデータの不正使用を監視できる条項を設ける
(2) より厳しい監視要件
(3) 契約内容に応じたペナルティを課されるデータの不正使用に対する制裁規定を設ける
(4) 同時に同一の新gTLDsが複数の申請された際、ICANNがその問題を適切な政府機関にパスする権利を持つ
このトピックに関しては、今まで数回の修正を経たものの、ICANNによる公式ポリシーはまだ採択されてない状態でした。ICANNはレジストリがレジストラのオーナシップの15%以上を所有してはいけないという現垂直統合制約をこのまま続けるか、拡大及び縮小するかについて議論してきました。
ICANN理事会は、以前GNSO(分野別ドメイン名支持組織:分野別トップレベルドメイン(generic Top Level Domain:gTLD)に関するポリシーを策定)にレジストリ・レジストラ垂直統合問題を解決するようなコンセンサスポリシーの問題解決を促したこともありましたが、GNSOは最近この問題が合意には至らなかったと報告しました。
以下のグラフで垂直統合ができなかった場合と垂直統合が可能になった場合についてご確認できます。
この垂直統合の問題は所有権に関する問題でありますので、所有権の観点からご理解ください。
契約状況などについてはファイナルドラフトが最終的に承認されてから確定されます。
状況が変わる次第グラフをアップデート致しますので、ご了承下さい。