tmch(Trademark clearing House)の対象TLDに.comが追加/最適なドメインサービスを考えてみた。

ドメインネームの監視サービスの一つであるTRADEMARK CLEARING HOUSE(通称:TMCH)に.comが加わったことはご存じでしょうか?

TMCHとは?

TMCHとは、アラートサービスの一つです。どのような方が登録することができるかというと、登録商標を持っている方がTMCHに登録をすることが可能です。そして、その効果は、申請をした登録商標の文字列に一致する「ホスト名.新gTLD」が取得された場合に、TMCH申請者に対して、登録された旨のアラートを発信するサービスです。

例:

①A社が登録商標「Brights」をTMCHに登録 ⇒ ②brights.ecoというドメインを第三者が登録 ⇒③TMCH申請者であるA社にbrights.ecoが登録された通知を発信

アラート対象の拡大

今までTMCHのアラート対象は、新gTLD(例:.bike .beer .shopなど600余りのTLD)に限られていました。そこに、.comが加わりました。.comの登録件数は世界中で2億件弱であり、その登録件数は世界一です。その.comがアラートの対象に入ったことは驚きです。

.comはいつからアラートが上がるか?

TMCHを主催しているデロイトからは、2020年8月27日からアラート発信対象となるとしていますので、もし.comが登録されたならばアラートが上がることとなります。

過去TMCHに申請をしていた方については、自動的に.comもアラートの対象となり、特別な手続きは不要ですので、ご心配はいりません。

.com取らないとかあるのか?

TMCHが.comを対象範囲に入れてくれたのは非常にうれしいことなのですが、ドメインの取得をしよう!と思ったとき、.comの取得は一番の関心事であり、基本防衛の観点でも真っ先に取得をするTLDです。そのため、TMCHを申請されている方にとっては既に保護済みということが多いはずなので、実益があるのかは微妙なところかと思います。

全世界のドメイン監視が必要なら

TMCHは新gTLD+.comといった限定的な監視しかできません。

一部のTLDだけに限定せずに全世界のドメインの登録状況を監視したいというのであれば、監視したい文字列に一致する/含むドメインの監視は可能です。弊社であれば、ドメインサーベランスというサービスをご利用いただけますので、是非用途に合わせてサービスの選択をいただければよいのでしょうか。

参照リンク:

https://www.trademark-clearinghouse.com/content/ongoing-notifications-coverage-expansion-1


ライター:営業本部 寺地 裕樹