暑い夏にはやっぱりアイス!人気アイスの出願ってどうなっているの?

     

先日、関東甲信地方で梅雨明けを迎えました。
やっと東京でも夏らしい暑さが感じられるように。

ニュースによれば、なんと昨年より30日も遅い梅雨明けとのことです。

こうしてながーい梅雨があけたと思ったら、あっという間に30度を超える日が続くように…

天気予報をみると、どうやら今年は暑い日が続きそうですね。
こうなってくると、やはり食べたくなるのが冷たいもの!

日本アイスクリーム協会(https://www.icecream.or.jp)が毎年発表している、アイスクリーム白書2018(2019年1月発表)及び統計情報を見てみました。

これが面白いんです!色々な観点からアイスクリームを知ることができます。
アイスクリームの市場規模は、2018年度は5,186億(メーカー出荷ベース)。
これは、2011年から7年連続の市場拡大とのこと。

これだけ大規模になってきているアイス業界で、出願って一体どうなっているのかなと興味が…
そこでちょっと調べてみました。

   

ごほうびや嬉しいときに食べたくなるのは、ハーゲンダッツ


前述のアイスクリーム白書調査によれば、アイスクリームを食べる場所として、
自宅で食べる人が91.0%と圧倒的。

また、買う目的として、普段の自分や家族用に、といった目的に続いて、
「自分だけのために特別に」が23.9%、「ちょっと良いことのあった時の家族用として」が12.5%。

つまり、アイスクリームは、自宅で過ごすリラックスタイムやお祝いごとで楽しんで食べられる、日常生活の中でのごほうび的な存在になってきているということですね。

こうしたちょっとしたときに食べたくなる高級アイスといえば…
私はハーゲンダッツを思い出します。

そこでJ-platpatで調べてみると、【Haagen Dazs】の取得が多い中、個別商品の出願も見られました。

たとえば、クリスピーサンドのキャラメル味(登録番号 第4809213号)です。 

  

(引用:https://www.j-platpat.inpit.go.jp 
現在ではキャラメルクラシックとしてリニューアルされています。
ロングセラーの人気商品として有名ですね!)
   
   
 

   

他にも2018年10月に期間限定商品として発売され、話題になった【MELTY BAR】(登録番号 第6084533号)や、ローソン限定で販売されたものの、見つけられずにローソン巡りをして探す人もいた【MY SWEET】(登録番号 第6095447号)シリーズが登録されていました。

    


(引用:https://www.haagen-dazs.co.jp/products/new-limited.html
季節ごとの新商品も楽しみなハーゲンダッツです。 )

ここから、ハーゲンダッツ人気フレーバーランキングを見ることができます!
私の大好きな紫いもフレーバーも3位に入っていてうれしくなりました。

 

PINOにPARMにMOW、ランキング常連の人気商品!


(引用:https://www.morinagamilk.co.jp/products/icecream/ 
人気商品がいっぱい!)

   

J-platpatで権利者を、森永乳業株式会社として検索してみると、現時点で2864件がヒットしました。中でもほとんどが文字商標ですが、立体商標の出願が1件ありました。(出願番号 商願2019-82879)

(引用 : https://www.j-platpat.inpit.go.jp

このころんとした形…どこか見覚えがある…。もしかしてPINOでしょうか??


文字商標においてもPINOが関連していそうな出願はたくさんあり、【おうちでCrazy pino】(出願番号 商願2019-26994)、【ピノベーション】(出願番号 商願2019-26998)、【駅ピノ】(出願番号 商願2019-27005)、【ピノガチャ】(出願番号 商願2019-27004)等が出願されていました。

    

  

さっぱり系といえばこれ!あずきバー


ここまでクリーミーなものを取り上げてきたので、さっぱり系のアイスも調査してみました。

やはり世代を問わず人気なのは、井村屋株式会社の【あずきバー】(登録番号 第5580635号)です!

引用: https://www.imuraya.co.jp/goods/ice/c-azuki/bazuki/
限定で、コーヒーあずき味やゆずあずき味も出ています!おいしそう~。)

公式HPによると、あずきバーの原型が出来上がったのは1973年、いまから40年以上前のこと。

なんと、2018年度にはシリーズ累計販売本数が過去最高の約2億7,500万本を記録したそうで、記事を読んでくださっている方の中でも食べたことがある、という方も多いはず。

井村屋グループ株式会社を権利者として、検索してみました。

そうすると、商標名に「あずき」を含んでいたり、あずきを使用しているのだろうなと推測されるような商標名が数多く見られました。

また、公式HPでも7月1日を井村屋あずきバーの日としてイベントを開催したり、商品もあずきを使用したものが多くを占めています。

以前、このあずきバーが「原材料」や「形状」などだけで表示された商標(商標法3条1項3号)に当たり、識別性がない等の理由で出願の拒絶査定が出されたことがありました。

その後、長期間使用されることで識別性を持つに至った場合には例外的に登録が認められるとして無事に登録されるということがあったようです。

人気商品であると心配な、模倣品や類似品との区別のためには不可欠の出願ですね!

    

人気のものはとにかく登録されていることが多いようです


こうやって人気の商品を見ていくと、やはり人気のものはハウスマークだけでなく、ファミリーネーム、ペットネームまで登録されていることがわかりました。

期間限定品はあまり出願されないイメージでしたが、限定品であっても出願している場合もありました。この先人気のあるものは復刻する可能性があることを考えて、なのでしょうか…

     

こうやって少し見て調べただけでも色々なことがわかる商標。

丁寧にみていくと、会社がどのブランド、商品をどれくらい重視しているのか、ということもわかりそうですね。

奥が深く、やっぱり面白い商標の世界なのでした。

   

【 Haagen Dazs 】 【MELTY BAR】 【MY SWEET】 は、 ゼネラルミルズマーケティングインコーポレイテッド の登録商標です。
【PINO】【PARM】【MOW】は、森永乳業株式会社の登録商標です。
【あずきバー】は 井村屋グループ株式会社 の登録商標です。


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