カフェ部門顧客満足度No.1、ドトールの強みとは

2017年度「JCSI(日本版顧客満足度指数)」に関するアンケート結果が発表され、カフェ部門の顧客満足度で、ドトールコーヒーが3年連続となる1位を獲得したことは、記憶に新しいのではないでしょうか。リーズナブルな価格帯や豊富なメニュー、居心地のよさといった面で充実している点が、顧客満足度に繋がっていると言います。

国内カフェチェーン店の店舗数ランキングによると、スターバックスに続き2番目に多い同社。あと少しで王者スターバックスへ手が届くような数字です。

多岐に渡るブランド展開

同社の出願商標とWEBサイト(https://sasp.mapion.co.jp/b/doutor/)を確認していると、他社との大きな違いに気づかされました。

ブランド数の多さ」です。

サイト上だけでも17のブランド展開を行っていることが確認できます。同じようにブランド展開を進めているプロント社が7つのブランドであることと比較しても、このブランド数は多いことが裏付けられます。

 

この中から一部ブランド紹介をいたします。

梟書茶房

本と珈琲の魅力を伝えようとして作ったお店が「梟書茶房」(https://www.doutor.co.jp/fukuro/)。シーズンごとに「珈琲と本のセット」の販売がされ、本のイメージに合わせたオリジナルにブレンドが楽しめるといいます。ドトールによる展開であることを知らないで入店したら、決して気づかないような新しいコンセプトの店舗づくりではないでしょうか。

CAFE LEXCEL(カフェ レクセル)

バリスタが高品質のコーヒーを1杯ずつ丁寧に抽出し提供することをコンセプトにしている「カフェ レクセル」(https://www.doutor.co.jp/lex/)。「ごちそうサンド」と呼ばれるボリューム満点で具材にこだわったサンドイッチや、新鮮な野菜や果物を使用したスムージーがいただけます。ドトールに比べると、特別感のあるコンセプトとメニュー展開を感じます。

ドトール珈琲農園

珈琲農園主の邸宅に招かれたような上質な空間で、心ゆくまで珈琲の味わいを愉しむことをコンセプトとした「ドトール珈琲農園」(https://www.doutor.co.jp/thefarm/)。オムライスやカレーといった、満足感のあるプレートでの食事提供がされます。

コーヒーチェーン店ではなく、おしゃれなカフェといったイメージで、”農園のビーフカレー”や”農園のイーフードパエリア”など、フード提供に力をいれていることが伺えます。

出願商標からも見えてくるブランドコンセプト

日本の商標データベースであるJ-PlatPatで、上記ご紹介した3ブランドの指定商品を記載したものはこちら。

赤字にした部分は、各ブランドの特色を表していることがわかります。

海外へ主力ブランドで勝負

ホームページ(https://www.doutor.co.jp/about_us/ir/report/fcinfo.html)を確認したところ、海外店舗は「台湾に1店舗、その他5店舗」へ展開中。と店舗数自体は予想に反して少数でした。

世界最大の商標データベース「GlobalBrandDatabase(以下略GBD)」で、同社出願商標は61件。出願商標は、ほぼ「DOUTOR」関連の商標で、「EXCELSIOR」の出願が数件といった内容。

出願国は下記通り。HPでは”その他”となっていましたが、1番多くの出願がされているマレーシアへは2017年に進出しており、今後店舗数を増やすということ。また、2番目に多くの出願を行っているシンガポールへも2012年から進出しているといい、出願国と実際の展開国は一致しているという結果。また、同社は中国や韓国、インドネシアなどアジアで約20店舗出店する計画があるとのこと。出願内容からは、国内のような他ブランド展開は予定しておらず、まずは主力ブランドである「DOUTOR」で進出をし、知名度を上げていく戦略であることが伺えます。

ブランド展開を進める中、大切にし続けていること

「おいしいコーヒー」を追求し続け、37年が経ったドトールコーヒー。

市場のニーズや流行を素早くキャッチし、明確なコンセプトを持ったブランド展開を行っていることも、顧客満足度に反映されているのかもしれません。また、様々なコンセプトやブランド展開を行っているものの、根底にあるものはやはり「一杯のおいしいコーヒーの提供」であることも感じさせられました。これこそ、ドトール社の強みのひとつなのではないでしょうか。

(ただ、商標取得が一部不足している点が気になってしまいましたが…)

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