南スーダン:商標出願について

南スーダン共和国は2011年7月9日にスーダンから完全に独立したため、スーダンの商標権は南スーダンへ及ばなくなっていましたが、南スーダンへの出願受付が開始されたとの連絡を弊社代理人から受けましたのでお知らせいたします。

この出願受付は、南スーダン法務省内のビジネスレジストリがスーダンの商標法に従うと決定し、開始したものであり、正式に有効な商標法に基づいたものではないため、正式な法的権利であるとみなすことはできませんが、出願することが後述のメリットを得る為の現状での最善策ではあります。法務省によると、商標の権利は出願日から10年存続すると宣言されています。
法務省の決定である以上、出願することにより以下のようなメリットが期待できます。

  • 後に新商標法が制定されたとしても、現行下の最初の出願人が優先される。
  • 新商標法が制定された場合、権利として認められる。
  • 現行下での証明書は新商標法が制定される前であっても、訴訟においてある程度効力が認められる可能性がある。

出願に必要な書類や情報は以下の通りです。

  • 委任状(要公証)
  • 商標の画像
  • 出願人の詳細情報
  • 指定商品役務(ニース国際分類を適用します。区分ごとに別出願となります。)
  • 使用証拠

※飲料に関する商標出願には追加条件があります。公衆衛生上の理由から商標の画像だけではなく、商標を使用した、中身の入ったボトルや缶のサンプルを提出する必要があります。

もちろん、正式に法制定がされた訳ではないため、新法はまったく異なるものになる可能性は否定できませんが、出願しないまま放置すると現行下の制度が正式に新法として制定された場合に第三者に権利を奪われるリスクがあります。重要なブランドの商標は積極的に出願することをお勧めいたしますので、ぜひ弊社までご連絡ください。

 
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