ミャンマー商標法草案に関して

ミャンマーでは商標法が制定されておらず、Cautionary notice(新聞上での警告通知)制度によって商標が保護されていました。現在、ミャンマー特許庁設立と商標法制定に向けて準備をしている段階であり、2014年初旬には商標法が制定される予定です。

現行制度の概要は以下の通りです。

◆ 登録・保護に関して

  • 権利者の宣誓書と公証認証済み委任状を権利・保証登録官室に提出
  • 商標権は登録日ではなく、使用開始日に発生
  • 明確な保護期間の規定はないが、登録後3年ごとに新聞へ警告通知を掲載することで保護が可能

◆ 更新に関して

  • 実務上、3年ごとの更新が通例
  • 更新の方法は以下の通り
    ① 権利者の宣誓書と公証認証済み委任状を権利・保証登録官室に再提出
    ② 新聞への警告通知の掲載
    ③ 上記の両方

 
ミャンマー商標法草案の概要は以下の通りです。

◆ 新規出願に関して

  • 役務区分の指定が可能です。
  • 団体商標、証明商標、シリーズ商標、音声商標、香りの商標などの出願が可能です。
  • 多区分出願が可能です。
  • パリ条約に基づく優先権主張が可能になります。
  • 先願商標に権利が与えられます。
  • ニース国際分類が適用されます。

◆ 登録・更新に関して

  • 商標権の存続期間は10年間です。更新は10年ごとに行います。
  • 期限満了日の6か月前から更新手続きが可能です。
  • 遅延料を支払えば6カ月のグレースピリオドの申請が可能です。

◆ 商標の使用に関して

  • 正当な理由なく不使用期間が3年以上の場合、登録が取り消される可能性があります。

◆ 現行制度で登録されている商標に関して

  • 商標法施行日から3年間は保護され続けます。
  • 商標法施行日から3年以内に新規出願されなければ、現行制度下での保護は終了します。

 
現時点での情報であり、変更される可能性があることをあらかじめご了承ください。

ミャンマーにおいて、現行制度でいち早く権利化することをお勧めいたします。

詳しい情報が入り次第、続報をアップデートいたします。

 
本件に関する詳しい内容につきましては、お問い合わせください。