チリ:工業所有権関連法の改正

2012年2月6日にチリにおいて改正法20569番が施行されました。
この改正はPCT(Patent Cooperation Treaty)およびTLT(Trademark Law Treaty)に対応するべくなされたものです。本改正の結果、チリではTLTが正式に公布されました。

商標出願に関する主たる変更点として、以下の3点が挙げられます。

委任状への公証付与の廃止

チリでは従来委任状に公証を付与することを要求していましたが、この法改正により出願時の公証の付与が不要になりました。異議申立てをするとき、あるいは他者の異議申立てへの対応時、申請自体の取消しを主張するときには従前どおり公証の付与された委任状が必要になります。

複数商品/複数役務の同時出願が可能に

チリでは従来区分ごとに1つの出願が必要でしたが、第1類から第34類まで(商品区分)、第35類から第45類(役務区分)内であればそれぞれ1出願内で複数区分にまたがり商品もしくは役務を指定することが可能になりました。ただし、商品と役務にまたがって同時に1出願で指定することは今回の法改正においても導入が見送られました。
費用の変化については現在現地の代理人に確認中でございます。

商標譲渡契約における公証人の前での契約宣誓が不要に

名義書換の際の商標譲渡契約に従来は公証が必要とされていましたが、今回の改正で公証が不要となり、サインされた契約書の提出で名義書換が行えるようになりました。

 
本改正によって出願時の要件が緩和され、マルチクラスの出願が部分的に可能になったことにより、商標出願をより容易に行うことが可能になりました。

追加情報が入り次第お伝えさせていただきます。

 
本件に関する詳しい内容につきましては、お問い合わせください。